出版社内容情報
江戸時代中期、刑が無くても犯罪が発生しないような理想の世を求め、仙台藩儒学者・芦東山が23年にも及ぶ幽閉生活の中で著した『無刑録』。刑罰は犯罪に対する報復だとする応報刑論が主流だった当時、人間尊重の立場から犯罪者を更生させるための手段との教育刑論を唱えたこの書は、近代刑法論書の先駆けとなるものだった。逆境を乗り越え、己の考えを貫き通した生涯とは――。
解説=稲畑耕一郎(早稲田大学名誉教授)
内容説明
刑が無くても犯罪が発生しない理想の世を求め、仙台藩儒学者・芦東山が23年に及ぶ幽閉生活の中で著した『無刑録』。刑罰は犯罪に対する報復だとする応報刑論が主流の当時、人間尊重の立場から犯罪者を更生させる手段との教育刑論を唱えたこの書は、近代刑法論書の先駆けとなった。逆境を乗り越え、己の考えを貫き通した生涯とは―。
著者等紹介
熊谷達也[クマガイタツヤ]
1958年、宮城県仙台市生まれ。東京電機大学理工学部数理学科卒。97年、『ウエンカムイの爪』で第10回小説すばる新人賞を受賞し、作家デビュー。2000年、『漂泊の牙』で第19回新田次郎文学賞、04年、『邂逅の森』で第17回山本周五郎賞、第131回直木賞のダブル受賞を果たす。『荒蝦夷』や『銀狼王』など東北地方や北海道の民俗・文化・風土に根ざした作風で知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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