二人のマンデラ―知られざる素顔

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784267019951
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0095

内容説明

27年にわたる牢獄生活から解放された後も、マンデラには未曾有の困難が待ち受けていた。白人極右勢力の台頭、黒人同士の内紛、くすぶるクーデター、頻発するテロ、暗殺の危機、さらには妻の犯罪、破綻した家族、そして離婚…。マンデラは、こうした苦悩や失意と引き換えに、その偉大な勝利を収めてきた。本書は、20年にわたりマンデラを取材しつづけてきたジャーナリストによる、聖人でもスーパーマンでもない、知られざる一人の男を描いたドキュメンタリーである。

目次

第1章 大統領とジャーナリスト
第2章 大きな期待
第3章 知られざる孤独
第4章 命懸けの説得
第5章 最後の敵
第6章 私たちのヒーロー
第7章 白い涙
第8章 高潔の人

著者等紹介

カーリン,ジョン[カーリン,ジョン] [Carlin,John]
1989年以来、イギリス『インデペンデント』紙の外国特派員として、南アフリカについての著作活動を続ける。マンデラの知己として、1990年のマンデラ釈放や、大統領就任といった歴史的瞬間に、マンデラに直接取材をしてきた

新田享子[ニッタキョウコ]
フリーランスの翻訳者。現在カナダ・トロントを本拠に活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

25
2013年初出。政界での彼の勝利は、個人的不幸、孤独、失意と引き換えに得られた(4頁)。人間、誰しも幸、不幸を兼ね備えている。記者会見で目前の相手を持ち上げ、自尊心をくすぐろうとする、巧みなテクニックを彼は使った。誠実さを印象付けるものであった(43頁)。投獄中彼は、長期的視野でものを考え、自制心を失わないことを学んだ(51頁)。黒人も、君たち白人と同じ人間なのだ!(99頁)なのに、今のアメリカでは白人警官が黒人を殺す始末。居た堪れない。2015/01/01

alisoviejos-19319

2
マンデラ=笑顔・思いやり・人間性の豊かさ。    P.177に涙した。そこにマンデラが凝縮していた。マンデラ♪マジック♪2016/10/29

ムグムグ

2
有史以来人類が直面している民族紛争を解決する鍵は、武力行使ではなく博愛主義である事は頭では理解している。ただ、子供が犠牲になった親や、親を無くした子供達、目の前で愛する人を理不尽な暴力で失った人々の怨嗟は容易く断ち切れない。暴力では解決できないと解っているが、簡単に暴力反対ともいえない。獣や虫などと違い、高い能力を持ちつつも悲しみや怒り、虚栄や欺瞞をコントロール出来ない人類の哀しい宿命か。2014/12/25

2
ちょっと違う邦題はさて置き、良書でした。世紀の大カリスマ、マンデラ。溢れんばかりの慈悲、誠実さ、心配り、品格、勇気、英女王さえカジュアルなマブダチ関係の人たらし。断トツで格が違います。時代が違うけれど、我が国の人たらしたる太閤や角栄さんにはそこまでの品格はなかったと思うし、比較対象として恐らく1番近い敬天愛人の西郷さんだって戦好きと言われたくらいだから、ちょっと違う。これ読んだだけで一気に引き込まれたんだから、実際に会ったらものすごい事になっちゃうことは想像つく。もっとマンデラ本を読みたくなりました。2014/12/12

きょうたん

0
投獄前の「危険人物マンデラ」から大統領任期を終えて生涯を閉じる直前までのマンデラの公私の人生を追っている。複雑な政治交渉、党内政治を乗り越えて、内戦一触即発の南アを統一させる。2016/02/12

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