- ホーム
- > 和書
- > 児童
- > 創作絵本
- > 民話・神話・古典絵本
出版社内容情報
山菜をとりにいって,山ンばに出会ったあや。やさしいことをすると美しい花がひとつ咲くという花さき山の感動のものがたり。心にのこる名作絵本です。 小学生低学年から
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
218
足下には今日も一輪の花が咲いている。昨日、里で妹にやさしいことを一つしたから。山の奥、花さき山には色とりどり一面に優しさと健気さが咲いている。自分より相手のことを思って辛抱すると、その涙が雫となって花びらを濡らす。私たちはその煌めきに思いやりの大切さを知る。出会うことのできない誰かが、この雄大な海や山を守り、大地の力を育んでくれている。…咲いている花をみると思う。今日も誰かが一つずつ、手を差しのべ愛を捧げて、この世界を美しくしようとしていることを。自分のために生き、誰かのために生きると、こころに花は咲く。2022/03/28
seacalf
116
村木厚子さんの本つながりで。幼き頃以来の再読。子供の時は不気味さが先に立って、デザインと色彩と、そしてお話の美しさに気が付いてなかった。リズムある独特の文章も朗読で聞いたら、さぞかし胸に沁みるんだろうなあ。こういう気付きがあるから、大人になっても絵本は面白い。あまり関係ないが、この絵本の影響なのか今までちょっと苦手だった曼珠沙華。花さき山に咲く花に似たあの花を見に、今秋には巾着田に行きたくなった。2017/08/26
舟江
115
あさイチで村木厚子さんが推薦した本の1冊で、図書館に申し込んだ。大型本という記述があったが、絵本はみな大型本だという位にしか考えていなかった。しかし、渡された本は2.8㎏。広げると幅は90cm。大変読みごたえがあった。(笑) 聞いたところ読み聞かせ用の本だという。 さて内容だが、単純だが奥の深いものだった。平たく言うと、主人公のあやが山で素晴らしい夢を見させて頂いたということであろうか。お薦め本。2019/01/21
gtn
110
少女が信じるとおり、善根を積めば必ず身を飾る。逆もまた真なり。そう考えなければ、この社会の秩序が説明できない。2020/08/12
はる
108
郷愁を誘う絵と語り口。黒の使い方が抜群に上手い。この黒は日本家屋の闇の色。最初のページから物語に引き込まれます。幼い頃読んだときは怖かった気がしたけれど、いま読んでみると全然そんなことはない。でも子どもの視点だとそこはかとなく怖いでしょうね。だから引き込まれる。斎藤さんと滝平さんの絵本はどれも強烈に印象に残っています。この作品はその中でもとりわけ優しい。2019/10/14