出版社内容情報
日米友好の証として贈られる青い目の人形。壮行会が行われるサンフランシスコで母に再会したい。そのために奮闘する少女の物語。
日米友好の証として贈られる青い目の人形。壮行会が行われるサンフランシスコで母に会いたい。そのために学校一の手紙を書いて代表に選ばれるべく奮闘した少女の心の軌跡。
内容説明
一九二六年冬、アメリカ、ポートランド。祖父母と暮らす十一歳の少女レキシーは、日米友好の証として送られる友情の人形に添える手紙を、学校でいちばんよく書けた生徒が、サンフランシスコでの「お別れパーティー」に参加できることを知る。サンフランシスコ、そこは母がいる街。行きたい。大好きな母に会いたい―。ひとりの少女の心の軌跡を描いた感動の物語!
著者等紹介
パレントー,シャーリー[パレントー,シャーリー] [Parenteau,Shirley]
作家。絵本と児童文学の分野で活躍しており、カリフォルニア州エルクグローブで、夫とともに暮らしている
河野万里子[コウノマリコ]
翻訳家。上智大学外国語学部卒業。東京都杉並区で、夫と息子とともに暮らしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はる
57
1926年のアメリカ。友好のために日本に送られることになった青い目の人形。その手紙のコンテストに選ばれれば、別れて暮らす母親に会えるかも知れない……。11歳の少女の繊細な物語。初めは自分の事ばかりで幼さを感じてしまう主人公ですが、次第に成長して相手の事も思いやれるようになっていく姿が素敵です。様々な想いに揺れ、厭なクラスメイトにも悩まされますが、ラストは児童文学らしい、温かく爽やかなものでした。一緒に暮らすお祖母さんと少女のやりとりが、愛情に溢れてるなあ。2022/05/17
ぶんこ
40
アメリカから日本へと贈られた「友情のお人形」が、ポートランドからサンフランシスコで船にのって日本へと送られるまでが描かれていました。アメリカの小学校でも、お人形を巡って生徒どうしのはりあう諍いがありました。父を交通事故で亡くし、母の再婚で父方の祖父母に引き取られた11歳のレキシーが、母を思う気持ちが切なくて、それに対する母の無責任な明るさと、それに気づきながらも母を愛する娘。そんな孫を大切に育てる厳しくも責任感のある祖父母。一体の人形にまつわる女の子の一冬の貴重な日々。素晴らしかったです。2022/07/03
頼ちゃん
8
面白かった。レキシーと一緒にハラハラドキドキ、怒ったり、泣いたりしてしまった。ジャックが素敵。おばあちゃんも。2022/02/13
本の妖精
4
レキシーの思うこと、自分に少し考え方が似ていて、すぐに読んでしまった。エミリー・グレースの洋服を作るという課題を出す先生も優しいな💓ジャックとの関係もなんだか素敵✨日本編を読むのが楽しみ!2023/02/07
ばしちゃん
3
泣けた。子どもの社会も色々あってそれぞれ大変なんだけど、そこに絡んでくる大人、もちろん身内含め先生とか同級生の身内とか、の影響ってすさまじい。それとどう戦って受け入れていくのか、これが成長ってことだったんですね。2016/09/08