海外文学コレクション
隠れ家―アンネ・フランクと過ごした少年

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  • サイズ B6判/ページ数 419p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784265860012
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

内容説明

世界的大ベストセラー『アンネの日記』。登場人物の一人である「ペーター」の視点から語られる“隠れ家”での生活、そして、突然やってきた「あの日」からのこと―。アンネはいつもここに、ぼくの胸の中にいる。

著者等紹介

ドガー,シャロン[ドガー,シャロン][Dogar,Sharon]
イギリス、オックスフォードで、夫と3人の子どもと暮らしている。また10年前から、心理療法士として思春期の若者たちと接している

野沢佳織[ノザワカオリ]
翻訳家。上智大学英文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

39
世界的大ベストセラー『アンネの日記』で、書き手のアンネはナチスドイツの悲劇のアイコンになった。いかにも普通の少女らしい初恋エピソードが登場する。その相手となるのが同居人の息子ペーターだ。本編は1945年、マウトハウゼン強制収容所で死の床にあるペーターの回想から始まる。「アンネの父オットーが止めたにも関わらず、死の行進に参加して死んだ」という説も有力だが、本作は収容所での死説を選ぶ。アンネの初恋の相手としてペーターも半ば神格化された感があるが彼は別の女性の事を思い、いかにも年頃の少年らしい妄想にふける。2022/03/21

ぐうぐう

14
フランク家と共に隠れ家生活を過ごした少年ペーターの視点を借りて、『アンネの日記』を語り直す、いわば、『ペーターの日記』とでも呼べるシャロン・ドガーの『隠れ家』。もちろん、これはドガーの創作なのだが、アンネが日記に書いた出来事をできるだけ忠実に守り、その上にペーターの心情を丁寧に綴っている。そして『アンネの日記』は当然のことながら、密告により秘密警察に捕まる前までのことしか記されていないが、『隠れ家』ではその後の収容所生活も語られていて、さらに読者の胸を打つ。(つづく)2011/10/14

ぱせり

10
この本のペーターを通して、「アンネの日記」の外のペーターに思いを馳せ、10代の青年が二年以上も隠れて暮らすということがどういうことなのだろう、と想像する。アンネの日記の外には、たくさんの人々のかけがえのない(書かれなかった)日記があることに思い至ります。2013/05/13

スゲ子

5
『アンネの日記』を隠れ家の同居人ペーターからみた物語。しかも収容所で肉体も精神も変わり果て、死の淵にいるペーターの回想という形で語られているので、もう読んでてツラい!もちろん『日記』や残された記録(あの内気な青年ペーターは、父親の死にも耐えアウシュヴィッツを7ヶ月も生き延びた)を元にしたフィクションなんだけど、ラストは創作ならではの優しい「嘘」が。「このことをどう語ったらいいんだ、アンネ?」「やつらの物語か、ぼくたちの物語か。はたしてどちらが残るんだろう?」2018/02/19

ふうか

4
今の自分と同じ年でアンネ・フランクは亡くなった。 収容所がどんなに酷い場所でどれだけ苦しかったか、想像しきることができないのは幸せなことだと思う。2013/02/15

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