出版社内容情報
ソウルを走る地下鉄2号線。
サラリーマン、海女のハルモニ、親子連れ、受験生に物売りのおじさん・・・停まる先々の駅で乗り込んでくる、市井の人たち。
地下鉄が乗客の人生を語ります。
内容説明
ソウルの地下鉄2号線、地下鉄がのせる隣人たち、名もなき人のかけがえのない日常―。NYタイムズ紙ベスト絵本2021、英ガーディアン紙ベスト絵本2022、韓国のイチ推し絵本。
著者等紹介
キムヒョウン[キムヒョウン]
大学でテキスタイルデザインを専攻後、絵を学ぶ。『わたしは地下鉄です』の韓国語版原書は、韓国内で数々の賞に輝いたほか、英語に翻訳された『I AM THE SUBWAY』が米ニューヨークタイムズ紙が選ぶベスト絵本(2021年)、英ガーディアン紙が選ぶベスト絵本(2022年)に選ばれた
万木森玲[マキモリレイ]
神戸市に生まれる。広告会社、旅行関係の出版社などを経て、長年、絵本や児童書の編集に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MI
90
私は地下鉄です。地下鉄に乗ってくる人々にはそれぞれのドラマがあり、一人ひとりにフォーカスをあわせて。今日も地下鉄は誰かを乗せて走っていく。地下鉄が主人公なんて珍しい絵本。寝ているおじさんも子育てママさんも電車を通してそれぞれの人生を想像し物語が進んでいく。2023/11/25
とよぽん
66
とても穏やかな印象の表紙で、読む前から温かいものに触れた印象。ソウル市をめぐる地下鉄の電車が、各駅から乗ってくる乗客たちを読者に紹介して見守る。老若男女さまざまな人たちに、さまざまな生活があることを静かに語る。一期一会の世にあって、日々それを支えてくれる存在が有難い。2024/01/27
たまきら
48
朴訥としたやさしい色調の絵に惹かれて。そうそう、韓国の地下鉄ではいきなり不思議なものを売る人がいて面白かったなあ…と思い出し、同時に自分になじみ深い京成線を思いました。30年近く前の朝早い車両の、確か最後尾には行商のおばちゃんたちがたくさんの荷物を持って乗ってました。漬物やお餅、干物。貝もあった気がする。一般の人は他の車両に行くことが勧められるんだけど、私はおばちゃんたちに混ざってお話を聞くのが好きだった。今も乗ってるのかなあ…乗る人が運び込む空気、降りる人が持ち去る空気。今も電車が大好きです。2024/03/29
Roko
46
ダッシュして電車に駈け込むサラリーマン、子ども連れのお母さん、学生も、兵隊さんも、みんな地下鉄で移動です。 いろんな人を乗せて、地下鉄は走ります。 この本は韓国のソウルの地下鉄2号線のお話なんだけど、車両の感じも、乗ってくる人たちも、日本の地下鉄とちっとも変らないのねぇ。 地下鉄に乗る人たちには、それぞれの目的地があります。仕事へ向かう人も、遊びに行く人も、子どもや孫のところへ向かう人。 毎日地下鉄に乗る人もいれば、たまに乗る人もいます。地下鉄はそれぞれの目的地へ、ゴトン・ゴトンと運んでくれます。2024/03/16
竹園和明
42
ソウル地下鉄は色んな人を乗せて今日も走る。サラリーマン、海女さん、子どもを抱いたママさん、疲れ切った高校生…などなど。色んな人の、色んな表情がとっても豊か。地下鉄は色んな人の人生を黙って見ているのだ。みんなそれぞれ、それぞれの人生を抱えて頑張ってるね。地下鉄内の人々の風景がとても生き生きしていて、いい絵本です。2024/02/03