出版社内容情報
難民の一家は避難途中で大事な飼い猫を見失う。しかし後日ボランティアが発見、飼い主探しを始める。奇跡の再会へ…感動の実話!
ダグ・カンツ[ダグ カンツ]
著・文・その他
エイミー・シュローズ[エイミー シュローズ]
著・文・その他
スー・コーネリソン[スー コーネリソン]
イラスト
野沢佳織[ノザワカオリ]
翻訳
内容説明
戦争のために、イラクを出ていかなくてはならない、お母さんと子どもたち。だいじなペットである、ねこのクンクーシュもつれていくことにしました。ところが、ギリシアのある島で、クンクーシュはすがたを消してしまいます―。
著者等紹介
カンツ,ダグ[カンツ,ダグ] [Kuntz,Doug]
アメリカ人。報道カメラマン
シュローズ,エイミー[シュローズ,エイミー] [Shrodes,Amy]
難民の受け入れを手伝うとともに、難民たちの様子を伝える音声や動画をインターネット上に公開。アメリカ人
コーネリソン,スー[コーネリソン,スー] [Cornelison,Sue]
アメリカ・オイオワ州のドレイク大学で美術を修めたのち、イタリア・フィレンツェのインターナショナル・スクール・オブ・ステューディオ・アーツに学ぶ。以後、10年以上にわたり、絵本作家・挿絵画家として活躍
野沢佳織[ノザワカオリ]
翻訳家。上智大学英文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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♪みどりpiyopiyo♪
70
2015年8月の、まよなか。イラクの大きなまち、モスルを、1だいの車がそっと出ていきました… ■戦争のために、故郷を出ていかなくてはならない、お母さんと子どもたち。だいじなペットである、ねこのクンクーシュもつれていくことにしました。ところが、ギリシアのある島で、クンクーシュは―。■淡々と描かれていますが、現実を思えば身が縮み 胃が痛くなるような辛い逃避行です。それでも みんなの善意がリレーされて 最後はにっこりなのでした。 (◍•ᴗ•◍)♡ (2017年)(→続2019/12/02
アクビちゃん@新潮部😻
48
【図書館】イラクに住んでいた家族が、安心して住める国を探して亡命します。コッソリ、飼い猫のクンクーシュもリュックに忍ばせて一緒に。でも、途中でクンクーシュとはぐれてしまいます。たかが猫と思わず、クンクーシュが家族と再会できるように、手を差し伸べる人たちの懐の深いこと! そして、もし私が亡命するとなると、どうしよう?!なんて考えてしまいます。うちの18歳の老猫に移動はムリだな… 実話という事で、色々と考えさせられます。2020/02/18
馨
46
実話の絵本。戦争難民家族のペットの猫がまいごになり、世界中の人たちが世話をし飼い主探しをする話。2015年に本当にあったことだそうでもう奇跡としか言えない凄い話だし、人間の温かさを感じました。2019/09/15
ヒラP@ehon.gohon
34
同じ話を題材にしたもう一冊の絵本を読んだばかりに、いかに難民家族が苦難の道のりを辿らなければならなかったか、痛いほどに感じ取れる絵本となりました。 多くの助けをへて落ち着く場所を見つけるまでに、苦楽を共にした猫を逃がしてしまうというアクシデントを起こしてしまった家族は、どれだけ気がかりだったでしょうか。 前半は家族に、後半は猫のクンクーシュにウェイトを置いた構成と、巻末に加えられた写真に、感慨深いものを感じました。2018/11/17
たまきら
33
難民という言葉をオタマが知ったのは、保育園の時に近所にできた変わったアジア料理屋さんに行ったときでした。店長さんがどこかの国から難民として日本に来た人だったのです。国にいるご両親のことを心配していました。そしてイタリア人の友人からは毎日漂着する難民を受け入れ続けることの難しさを。ドイツに住む友人からは難民が受ける差別を。国を捨てるというつらさ、快く受け入れてもらえないつらさ。移動する場所や民族は変わっても、不変のこの問題に動物が笑顔をもたらしてくれる。始めの一歩、にはこういう話がふさわしい気がします。2018/12/12