出版社内容情報
川でおぼれた男の子。数年後,その子が…。アメリカ先住民の民話-アザラシとくらした少年の物語を重厚な絵によって展開した絵本。 幼児から
内容説明
この物語は、チヌーク族というインディアンに伝わる、古いお話です。川べであそんでいたぼうやが、川におちて、行方不明となりました。一族みんなで、岸べの草むらから谷まで、くまなく、さがしましたが、ぼうやは、とうとう、みつかりませんでした。大きな川が海にそそぐあたりに、小さな島がありました。アザラシが、たいそう気にいっている島でした。日が高くのぼるころになると、アザラシは岩へはいあがって、きもちよさそうに、ごろんとねそべります。ある年の春のことです。この島で、アザラシといっしょにあそんでいる、ひとりの少年が発見されました。ぼうやです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あきのぶ
3
久しぶりに絵本を手に取りました。子供の教育の最終目的は、「子供自身の自立」と頭で分かってはいても、自分の視界から離れていくのは寂しくなる。これは、いつの時代、世界中、どこの親子でも不変のテーマなんだなと実感しました。2013/02/02
anaksi
2
ネイティヴアメリカンのうち、チヌーク族に伝わる民話を描いた絵本。 行方不明になった男の子がアザラシの間で育ち、連れ戻されたのちも海でのアザラシたちとの暮らしを懐かしみ…、というお話。 再話が格調高く叙情的で、絵も素晴らしい。かくのごとく、地球上のそれぞれの民族に、或いはそれぞれの集落に、それぞれに大事にされた物語があったのだなぁ、と思いをいたすことが出来た、ありがたい、素敵な絵本。2016/12/25