内容説明
いまだけ・ここだけ、当たり前だけど、忘れかけている暮らし方がある。仕事とくらしを見つめる。
著者等紹介
大西暢夫[オオニシノブオ]
1968年生まれ。徳山村にほど近い岐阜県揖斐郡池田町で育つ。写真家・映画監督の本橋成一氏に師事。現在フリーカメラマン。『おばあちゃんは木になった』(ポプラ社)で、第8回日本絵本賞、『ぶたにく』(幻冬舎エデュケーション)で、第59回小学館児童出版文化賞受賞。映画監督作品に『水になった村』(第16回、地球環境映像祭最優秀賞受賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とよぽん
48
「糸に染まる季節」って、どういうこと? タイトルを見て最初に思った。大西暢夫さんの本だから、きっと得るものがあるはずだという期待をもって借りてきた。分類はK753で、岩崎書店「ちしきのポケット 13」とあるから児童書なのだが、内容も写真も素晴らしい。生糸、真綿、木綿糸の草木染めの色が何とも美しく柔らかい。春夏秋、それぞれに旬の草木の葉を採ってきて染料を作る。季節が糸に染められて人々の生活に潤いと恵みをもたらす。色には季節がある。新潟県十日町市。2024/01/14
ちえ
40
見開きの写真、天井から色とりどりに下げられた糸の束の写真。美しさに息をのむ。「色には季節がある」という言葉。天然の植物で染める時、春には春の、夏には夏の、季節でできる時期がある、これまで考えたこともなかった。衣類でも野菜でも春夏秋冬いつでも手に入る今の社会。こんな風に手をかけて時間をかけて染める人がいる。『よこまち余話』で齣江が人工の染料で染めた布を使おうとしなかったことを思い出す。今の時代は物が溢れすぎていて本当にいいものが分からなくなっているのかもしれない。2023/06/25
円舞曲
30
自然を相手の営みが素敵。季節と会話しながら糸を染めていく。2017/02/19
Naomi
24
『ここで土になる』が良かったので、同じ著者の写真絵本をもう一冊。「色には季節がある」「糸に保存された季節の色」とっても素敵。白糸の束は、ちょっと素麺みたいだった(^-^)2016/11/08
けんとまん1007
19
「草木染は柔らかい色が出る。」「毎年同じ葉っぱを使っても、同じ色は出ない。だから面白い。」この二言に尽きる。自然から得るものを染料としているということ。それは、同じ葉っぱは一枚たりともないからだと思う。その時との時の素材を使いながらの仕事であり、自然の一部としての営みだからだと思う。大西さんが書かれているように「衣・食・住」を、改めて考えることにもつながる。新潟県十日町、着物の町でもある。2011/10/23
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