- ホーム
- > 和書
- > 児童
- > 読み物
- > 怪談・おばけ・ホラー
出版社内容情報
息苦しくて目が覚めたマッシーは，身動きできません。どうやら彼は自分と同じ大きさの容器にとじこめられたらしく…。他３編収録。 小学生高学年から
内容説明
マッシーは、息苦しくなって、目をさましたけれど、身動きできません。それもそのはず、彼は、長さも幅も彼の体とちょうど同じくらいの、容器の中にいるらしいのです。そういった寸法の容器は、棺しかありません…。表題作のほかに、バウチャーの「やつらは噛む」、ホジスンの「闇の海の声」、カーシュの「骨のない人間」の４編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
66
シリーズ七巻目。今回は人間という存在の根幹を揺るがす異形を集めた感あり。とりあえず白眉はやはりホジスンの「闇の海の声」かな。逃げ場のない所で自分という存在が侵されていく所などは何度読んでも戦慄が抑えられない出来である。他にも最後の一行で妙な気分にさせられる「骨のない人間」や結局やつらは何だったのかという「やつらは噛む」等、パルプフィクションの良い所が出たような作品でとても満足です。異色なのはポー+ビアスみたいな「墓場から帰る」。全編出れない所から脱出しようとする男の焦りが描かれていて異様な迫力が…。2024/07/29
藤月はな（灯れ松明の火）
54
バウチャーの「やつらは噛む」はやつらや時折、視界をかすめていたもの、そして終盤に現れたものの正体が分からないが為に始終、気味が悪い作品だ。ただ、これは供儀だったのじゃないかという事だけは確信できる。果たしてその家で殺人を犯そうと思ったのは本当に彼の意志だったのか、分からないのが不気味だ。表題作は生きたまま、埋められた男の恐怖や仮死状態に至るまでの描写が鬼気迫る筆致で描かれる。特に生前、何があったかの描写でミステリーの女王の某作品を思い出しましたが、一応、児童書扱いなんだよね、この本・・・。2024/09/15
ニミッツクラス
26
イベント【日本の夏は、やっぱり怪談】洋編用。99 年（平成11年）の税抜1300円の単行本初版。岩崎の恐怖と怪奇名作集（全10巻）の7巻目で、4編を収録。ホジスン狙いで読んだが…鉄板作品のジュブナイル版らしく、怪奇譚初心者向け。とは言うものの、これら4編が現在店頭でスンナリ手に入るかとなると…私は以下の図書で既読。バウチャーは「タイムマシンの殺人」「吸血鬼と魔女」、シルは「吸血鬼と魔女」、ホジスンは「海ふかく」「夜の声」、カーシュは「壜の中の手記」「冷凍の美少女」。火葬の日本では体が無いよ…。★★★★☆☆2021/07/22
くさてる
22
児童向けホラーアンソロジー七冊目。やっぱりホジスン「闇の海の声」の雰囲気がピカイチ。読んでるだけで息苦しくなるシルヴァーバーグ「墓場から帰る」の迫力も負けていなかった。バウチャー「やつらは噛む」も絶望感に溢れて、ラストが印象的。良いアンソロジーです。2024/09/07
奥山 有為
16
いろいろ考えちゃって眠れなくなる系の怖い話。｢やつらは噛む｣ってすっごいキャッチーな題名でかっこいい。私は幽霊ものはメッチャ怖くてホラー映画の予告編ですら見れないけど、このシリーズは幽霊ものじゃなくて様々な角度からの｢怖さ｣が味わえて面白い。2016/10/03
