内容説明
現代人が忘れたもの。かなしみと喜び、死と生、闇と光を綴り、29歳で逝った詩人・八木重吉。
目次
1章 旅のはじまり。(八木重吉;重吉の生まれた町;生い立ち ほか)
2章 とみとの出会い。(運命の出会い;募る思い;兵役経験 ほか)
3章 重吉と旅する。(死の病;高田畊安;最後の授業 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yumicomachi
3
八木重吉の生涯と信仰、関わった人びと、詩業とそれに影響を受けた人びとなどについて、豊富で美しい写真と愛らしいイラストとともにコンパクトに紹介した手のひらサイズの本。妻であったとみ氏のインタビューや、星野富弘氏による重吉への手紙、詩碑の地図や年表なども収録されていて、はじめて重吉に出会う読者にとっても、長年のファンにとっても嬉しい、宝石のような一冊。2017年11月発行。2019/09/28
くり坊
1
山根道公氏の評論によって、八木重吉という夭折の詩人を始めて知って、それで最初に手に取った入門書が、この1冊。個人的にはクリスチャンで詩人という側面に魅かれて『貧しき信徒』を青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/000013/files/542_42320.html で読了。今後は『八木重吉全集』(筑摩書房、全3冊)が地元図書館にあるので、そちらに手を伸ばそうと思います。そんな端緒となった1冊でした。とても分かり易い内容で、読み易くて助かりました。2020/02/17
るい
1
八木重吉の人生が、写真やイラストを織り交ぜながら、丁寧に描かれていく。とてもわかりやすく、重吉の生涯をたどることができた。また、いつ、どこで、どのような経験をしたのかもわかりやすい。このシリーズ、他の作家のバージョンも読んでみたい。2018/08/28
ユキ@うろちょろ
1
八木重吉の人生をたどる。詩そのものというよりは、彼の人生や、生活環境について詳しい。今まで詩の雰囲気が好きだったので、奥さんとのエピソードは知らない事ばかり。恋煩いに熱が出て寝付く重吉、結婚に際して当時は珍しかった指輪を贈る重吉、ひとつひとつ温かいエピソードだなぁと思います。詩の背景を思い出しながら、彼の詩を読みなおしてみたい。2018/03/27