内容説明
口腔内の細菌が誤嚥性肺炎の原因となり、さらには全身を巡ることでさまざまな疾患を引き起こすことが知られている。80歳で20本の歯が残る者が半数を超えたとされる時代において、口腔内の細菌からなるデンタルプラークにどう立ち向かうか。口腔と細菌、さらには全身疾患との関係を解き明かし、8020運動や歯科の「次の役割」を示す、大好評『史上最大の暗殺軍団デンタルプラーク』の続編!
目次
第1部 命を奪うデンタルプラーク細菌温故知新(実証された口腔慢性感染症と全身疾患のつながり;多細胞のごとく振る舞うバイオフィルム細菌集団の脅威;口腔細菌は肺炎病原体であり、ウイルスの悪友でもある)
第2部 デンタルバイオフィルムの生態を暴く(魑魅魍魎のデンタルプラーク細菌;口腔細菌の家族内伝播と口腔ケア;免疫防衛機能を攪乱させて居座る口腔細菌)
第3部 マイクロバイオーム崩壊の恐怖(健康を支えるマイクロバイオーム研究の最前線;抗生物質によるディスバイオーシスがもたらす健康被害)
第4部 歯周ポケットから侵入する軍団がもたらす疾患(歯周病は動脈疾患のバイオマーカーの一つである;アルツハイマー病の引き金になる歯周病原細菌;歯周ポケット内細菌と大腸がん;不易流行の理念で取り組む歯性病巣感染症)
第5部 化学的プラークコントロールの検証(口腔慢性感染症へのバクテリアセラピーの展望;健康長寿に寄与する抗菌性洗口液の常用)
著者等紹介
奥田克爾[オクダカツジ]
1943年富山県生まれ。1968年東京歯科大学卒業。東京歯科大学微生物学講座助手、講師、助教授を経て1989年教授。1978年スウェーデン政府留学生としてカロリンスカ大学留学。1979年アメリカ政府NIH招聘留学生としてニューヨーク州立大学・バッファロー校留学。1993年厚生労働省長寿科学研究に参画(12年間)。2001年東京歯科大学大学院研究科長(6年間)。2008年帝京平成大学薬学部教授(2年間)。現在、東京歯科大学名誉教授、千葉県立保健医療大学講師、野口英世記念会理事。国際歯科医学会日本部会、日本歯周病学会、日本細菌学会など6学会の名誉会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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