感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
65
【これは螺旋階段の上だ。同じように歩いているように見えても、横から見ると確かに階段を上っている。生きることは、生きることを続けることは、そういうことだ】2024年に刊行した『庭に埋めたものは――』の背後にあった、もう一つの物語。「あとがき」で、<生きている人は誰でも、種類や深さは異なれど傷を抱えている。私の描いた物語は一つのケースだが、ここには「人が人と共に生きていく」という普遍的なテーマが含まれていると思っている。その意味で、この物語は私のものでありながら、多くの人のものであるとも考えている>と―― ⇒2026/04/03
チワ
13
つらくて休み休み読んだけれど、日を跨いだら読めなくなりそうな気もするし、何より希望の光が少しずつ差していくのに無視できなかったので1日で読んだ。 今生きるのが苦痛な人に読んでもらいたい一冊。2025/11/24
きゅー
9
『庭に埋めたものは掘り起こさなければならない』の続編的な内容。かつ、カウンセリングによる変容の様子が強く確認できる稀有な作品。長く苦しいカウンセリングによって、性的放縦や希死念慮などの問題が心の底に隠していた傷によるものと理解される。それは決して思い出してはならない出来事だったため、記憶から抹消されていた。ある一つのきっかけが別のきっかけにつながり、雪崩打つように点と点が線になる。一人の女性の再生の物語。2026/03/24
shoko
6
共感すること自体が失礼と考えてしまうこと。 自分の感情にら気づくことなく外からやってくる死にたいにおそわれること。 大事にしたいと、大事にされたいが対になっていること。 死にたくないなと思うこと。 病気や障害という名前で片付けてしまわず、傷そのものにしえんが届くこと。 螺旋階段の上にいること。 生きている人は誰もが種類や深さは異なれど、傷を抱えていること。 一気に読み進めた。 今読んでよかった。2026/01/13
しお
5
今作はカウンセリングを主軸に据えて、自分の根底にある感情と向き合うことの過酷さや、その過程に伴う覚悟について書かれている。作中で語られる、人とのコミュニケーションを「支配―被支配」「主―従」という構図でしか捉えられなくなっていた、という記述が印象に残った。過去の経験が、関係性の見え方そのものを限定してしまうことが示されている。これまで、性暴力被害者が性を乱雑に扱っているように見える行動に疑問を抱いていたが、本書を通して、それが心理的な構造から行動へとつながっている可能性があるのだと理解できた。2025/12/11




