感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
60
【「ナラティヴ」を手がかりに、ケアする人される人の二者関係を掘り下げる】「患者の話を聞く」という行為は、その一言では到底説明しきれない奥深さと難しさがあり、専門的な行為として扱われるべきもの。なぜ、「患者と対話すること」がケアになるかを解き明かした良書。介護相談員の仕事で聴き取りをする者として、大いに参考になった。<「ナラティヴ」。本書のサブタイトルに含まれているこの言葉は、「対話」「承認」「ケア」の関係に、新しい可能性を与える力を持っている。それは、対話や承認それ自体がケアになるという可能性である>。⇒2023/06/04
きくらげ
6
疾病観を「実在論」と「構築論」に大別し、広がりを持つ言葉である「ナラティブ」を解釈・調停・介入の3つの形式で整理する。構築論的な視点でナラティブがケアとして働きうる条件を考察する。主に医療現場などに携わるケア者からの視点が強めに想定されている。ただ、というかそれゆえというか、ケア者が複数人の被ケア者を相手取る一対多の構図となることや、特に医師などのケア者はコミュニケーションの成否に責任を持つ非対称性(片務性と筆者は呼ぶ)があることなど、実在論的な立場に傾きやすい性質を指摘しており興味深かった。2024/09/17
そ吉
3
本書は医療分野における患者との構築論的なケアについて心理学、社会学の理論も踏まえて纏めたものである。 したがって医学的な基礎知識や医療現場に臨床的に立ち会った経験のない僕には理解し難い箇所もあったが全体的には「人と対峙する仕事」全般に言える箇所もあり成程と納得させられるところもあった。 エビデンス・ベイスド・メディスンという実存論的アプローチはFPの世界では特にありがちな考えであるが、そこに至るその人のナラティブを読み取ってこそ意味あるカウンセリングができるのだろうと考えさせられた。★★★☆☆2022/05/09
tu-ta
2
昼休みに、この挿絵の作者関連の平塚のスタジオくーかに置いてあった本を大急ぎで斜めに読んだ。ちゃんと読みたい気持ちを残しつつ、読めるかどうかは不明。2022/02/01
Shiroshi Sato
1
わかっているつもりのナラティブが、筆者なりなのかもしれないが、よく整理されていて、私の中のナラティブも、ちょっと整理できたと思う。2025/05/17