内容説明
史上最大にして最後の艦隊決戦が1916年5月31日、デンマークの北方海域で戦われた。世に言う“ジェットランド沖海戦”である。集結した艦はイギリス艦隊が148隻、ドイツ艦隊が99隻、この英独入り乱れての大海戦を一水兵の艦内生活から描写したが、その結末は?
目次
第1部 戦艦〈フォーミダブル〉(ポーツマスにて;進む整備工事;士官室の住人たち;艦隊復帰;猛訓練;ウェイマスにて;クリスマス休暇;遠洋航海;砲術談義;嵐の前;宣戦布告;イギリス海峡―1915年1月1日)
第2部 駆逐艦〈マンスフィールド〉(新鋭駆逐艦、就役;Uボート狩り;北海;史上最大の艦隊決戦;暗夜の追撃戦)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
YS-56
0
一水兵から見た大海戦…とはいっても殆どが戦時下の日常。雰囲気を感じる小説、といったところです。2017/06/12
チャゲシン
0
海兵団から三等水兵として、旧式とは言え戦艦に乗り込んだピンチャー・マーティンの成長譚。原作を元に作者が実際の艦名を当て描き直した物語。石炭使ってた頃の軍艦の日常が詳しく書かれて興味深い。やがて主人公は駆逐艦に乗り、史上最大と言われる多数の大型艦が撃ち合ったジェットランド沖海戦の最前線へと飛び込んでいく。ifが好きな日本と違って、史実の中に話を盛り込んでいくのが得意な英国戦争小説の面白さでござる。2019/03/08