感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とまと
12
「ある作家や作品の内容の評価について他のひとが書いたものを1000行読むより、その作品の1行を読むほうが、理解を深める」「それ自体が文学作品であるかのような作家論、作品論は、それを読む人が問題になっている作家の作品を熟読していることを前提としている」今読まなくていい明確なラインが一つ増えた。当たり前のようで見落としがちではないかな。/「一言でいえば田舎のおばさんであるエマ」には、少し笑った。登場時の少女のイメージが濃いけど、確かにその通りである。2013/05/17
Kamîyama
1
著者が重要と考える作家を大きく取り上げつつそれ以外の作家、哲学者にも多くのページを割いて統一的なフランス文学史を書こうとした労作。重要な作品のあらすじも収録されており、その中から自分の興味にあった作品を拾い上げることもできるだろう。分量は多いが、暇なときにぱらぱらとめくって読んでも楽しめる、非常に良い本である。膨大な数の項目があり、読み応えがある。既に好きな作家がいるという人は、その作家が文学史上どのような位置にあるかを知ることもできる。資料としても文学書としても楽しめる良い本だ。2013/04/21