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出版社内容情報
人生に、ファイナルアンサーはない。
この夏に喜寿を迎える、みのもんたが初めて語る、最愛の妻を失ってからのこと。仕事のやめどき。病気との向き合い方。
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人生は、7回裏からが面白い。
2021年の8月で、僕は「喜寿」を迎えることになります。77歳です。この風習が庶民に根付いたのは、江戸時代になってからだといいます。還暦祝いに赤いちゃんちゃんこを昔は着せられたように、喜寿の祝いには、紫色の座布団や枕、扇などを送ってお祝いをするのが正しい風習だということですが、僕はそんなものはちっとも欲しくありません。平均寿命が30代だったと言われる江戸時代ならば、77歳は、それはそれは、奇跡的な長寿としてお祝いもするべきだったでしょうが、今の世は人生100年時代。還暦、古稀、喜寿、傘寿、米寿、卒寿、白寿、百寿と一体何回お祝いされなくてはならないのか。
寿命が40~50代で終わっていた明治時代までは、人生とはテニスやバレーボールのような「3セットマッチ、5セットマッチ」でした。だけど今の時代、人生とは9回までゲームの続く野球のようなものだと思います。50代ならば、5回裏表。還暦でもまだゲームは6回を迎えたところ。僕は今年77歳だから、人生は7回裏なんです。面白いゲーム、印象に残るゲームとは、終盤戦がいかにドラマチックだったかにかかっています。8回表での大量得点もあれば、9回裏でのさよならゲームもある。あわよくば、延長戦11回まで試合がもつれ込むこともある。だから今を生きる僕たちが、70代、80代だからといって「人生の幕引き」を考えてばかりではもったいない。人生を監督するのは、ほかならぬ自分自身です。名監督だったかどうかは、後になって他人が評価すればいいだけのことで、思う存分、試合に挑むのみ。
昨今、テレビや新聞や週刊誌さえも、「終活、終活」と、人生の終わりを考えなさいという特集が増えて、僕はいささか食傷気味です。「終活」の二文字を見ると、げんなりとしてしまいます。そんなに死ぬことばっかり考えて楽しいの? つい毒づく自分がいます。老後だからこそ、毎日毎日、楽しいことを考えて生きていたいと思いませんか? 7回や8回の試合中に、ゲームセットのことばかり想像している監督はいないでしょう? 「早く試合を終わらせて、風呂に入って寝たいなあ」とベンチでぼんやりしていたら、即座に監督失格です。 あと何点取れるか。あと何球投げられるか。人生の珍プレー好プレーはまだまだこれから。否、いよいよ、これから。そんな想いから、この本を書いてみます。
2021年 夏 みのもんた
内容説明
最愛の妻の死。仕事のやめどき。病気との向き合い方。それでも、新しい朝はやってくる!日本最強の不良老人・みのもんたが考える、元気が出る生き方。
目次
はじめに―人生は、7回裏からが面白い
第1章 男の引き際は、人それぞれ(還暦を過ぎて初めて気がついた仕事の楽しさ;歳をとったら、人のいいところばかりを見て生きる ほか)
第2章 妻を失ってからの人生(人生に迷ったときは、常に妻に相談をした;空っぽにならなかった冷蔵庫 ほか)
第3章 終活なんか、するもんか(天命は、恋をしながら待つ;「終活」は心が萎える。やるべきは「生前整理」 ほか)
最終章 老兵は、黙って去るな!―これからの日本を想う
著者等紹介
みのもんた[ミノモンタ]
本名・御法川法男。1944(昭和19)年、東京都生まれ。立教大学経済学部卒業。大学時代に放送研究会に入り、アナウンサーを志す。1976(昭和42)年、文化放送に入社。報道アナウンサーとしてスタートし、スポーツアナウンサーを兼務。その後、転機となった深夜ラジオ放送『セイ!ヤング』がスタート、若者層から大きな支持を得る。1979(昭和54)年、文化放送を退社しフリーとして独立。2006年11月、「1週間で最も長時間テレビの生番組に出演する司会者」としてギネスワールドレコーズに認定。2008年にはその記録を更新した。2020年12月、家業である水道メーター製造・販売会社、株式会社ニッコクの代表取締役会長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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