出版社内容情報
異界を覗く愉悦と甘美な慄き!
言語のみを媒介として組み立てられた、
鏡花の自我の奥底にひそむドラマの構造が、
私の目にありありと映り、その超現実的な
言語体験を私もまた痛切に共有し得るという、
芸術作品の秘密は何であろうか。
澁澤龍彦
(『偏愛的作家論』より)
尾崎紅葉のもとで小説修業をし、作風は、川端康成、石川淳、三島由紀夫、澁澤龍彦らに多大な影響を与えた、泉鏡花の幽玄華麗な文体が煌めく名作短篇。
金沢の年間約2万人、開館以来、約40万人が訪れた、泉鏡花記念館で開催予定の「泉鏡花×金井田英津子『絵本の春』原画展」公式画本。
こちらが覗けば向こうからも、というわけで魔の小路を覗いた
少年は美しいあやかしに微かな毒意を秘めたいたずらをされます。
鏡花の少年は常に無垢で純粋な魂の標号のような存在ですが、
それが無惨なもの悪意あるものと対置されるとき、私にはちょうど
手で作った窓のような装置となって束の間の幻想を見せてくれるように
思われました。 ―「あとがき」より―
内容説明
時代を超え、遠い憧憬を呼びさます鏡花の傑作短篇、初の画本化!
著者等紹介
金井田英津子[カナイダエツコ]
画家、版画家、装幀家。群馬県桐生市生まれ。個展、国際版画展などで版画作品を発表するかたわら、愛好する近代日本の文学作品を画本にしている。2004年、「人形の旅立ち」で、第18回赤い鳥さし絵賞、第38回造本装幀コンクール審査員奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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(C17H26O4)
アキ
けんとまん1007
sin
mii22.
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