内容説明
我が国の古事記や日本書紀に相当する英国最古の歴史書。紀元の初めからノルマン王朝の終る1154年までの古(代)英語、一部ラテン語による記録の全訳と注解。
著者等紹介
大沢一雄[オオサワカズオ]
埼玉県に生まれる。東京外国語学校英語部(現東京外国語大学言語文化・国際社会学部「地域言語・英語」科)卒業、中央大学法学部英法科(現法律学科)卒業。言語学、英語学(特に古代英語、古英法、史)専攻。駒澤大学文学部英米文学科教授。なお、兼任として、法政大学、中央大学、早稲田大学等の講師を歴任。現在、駒澤大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Koning
7
アングロサクソンクロニクルの和訳。一般向けに訳注やら何やらを削りまくって、敷衍風味に[]にいれたりということで逆に恐らく読みにくくなっている(元の本がみつからんのでそこは推測)。却って脚注なんかをつけてくれたほうが有難い。この方式の影響かどの写本からというのがわかりづらい。ついでに言うと訳語が妙なものを使う傾向があるので、更にわかりづらい。 基本的には年代記なので、だらだらといついつ何があったの羅列なのだけれど、途中韻文が入ったりテンションの違いが楽しいのだが、韻文の訳もなぁ(汗。 2012/12/16
みなかみ
2
英国最古の歴史書である「アングロサクソン年代記」。日本語訳であるこちらは1991年に同著者が出した研究書を一般向けに再編した書籍であり、中は現存する写本の9冊の内4冊を基にしていて、互いに虫穴になった年号を補完している。『アングロサクソン年代記研究』にはあった原文等が無く内容も読んだ限りは略同一の邦訳。紀元元年から1154年までに起きた(らしい)出来事を記した歴史書であるので、他の書物と比べると年号が合致しない部分も多少見受けられるが、英国史を学ぶ上では外せない。この本の本文構成は年表に似ている。2012/11/08
suzuki-takefumi
0
年表を少し詳しくした感じ。「あれ? 十字軍ってこれぐらいの時期だったような」と思って読み返して、十字軍の記事を読み飛ばしていたことに気がついたり……中盤は本当にデーン人にやられっぱなしという感じだ。2015/01/15