出版社内容情報
がん専門医が、
2 万人の治療に関わって考えたこと
伝統も宗教も失って、
無力に死に直面する日本人に、救いはあるか?
ベストセラー『がんのひみつ』(2008 年1 月小社刊、累計20 万部)の
著者が、「死を忘れた日本人」に向けて放つ第二弾。2 人に1 人ががんにな
り、3 人に1 人ががんで亡くなる「世界一のがん大国、日本」。はたしてど
れだけの人が、自らの末期(死)に思いをはせているでしょうか。
病院死がほぼ100%となり、核家族化が進行した結果、家族の老いや衰弱
を見守り、最期を看取る習慣もなくなりました。死が視野に入らないのです。
「死を忘れた」奇っ怪な環境に生きるのが私たち日本人と言えそうです。そ
の意味で、日本人は、宗教も伝統も失った現代世界の「死の恐怖のフロント
ランナー」なのです。
著者は、がん専門医としての25 年の経験に立って、日本人に現代の「メ
メント・モリ」を呼びかけます。死を忘れ、死に無防備なままで、いざとい
うときに、自らの死を受容できるでしょうか、と問いかけるのです。人気の
「ピンピンコロリ」は望んでも得られません。かつての結核のように、「ゆ
るやかで、期限付きの死」が多くの人を待ち受けているからです。
ある日突然、死の恐怖に直面し、うちひしがれながら初めて自らの死を思
い、途方に暮れるのではなく、いまから「死の予習」をしておこう、という
提言なのです。諺にもあるとおり、「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ですから。
目 次
序 章 「死に支え」がない国、日本
第1 章 私たちのカラダは星のかけら──宇宙の誕生と死
第2 章 絶対時間と私の時間──「永遠」と「一瞬の人生」
第3 章 進化の中で、「死」が生まれた──もともと、寿命などなかった
第4 章 大脳が宗教を生んだ──死を飼い慣らすために
第5 章 死のプロセス──多細胞生物の死
間奏──私たちが死んだあとのこと
第6 章 死の決定をめぐって
第7 章 「がんによる死」の正体──がんの進化論
間奏──人はどのようにがんで亡くなっていくか
第8 章 宗教なき時代の死の受容──何を怖がっているのか
中川恵一 著(東大病院放射線科准教授/緩和ケア診療部長)
内容説明
伝統も宗教も失って、無力に死に直面する日本人に救いはあるか。どこに「死に支え」を求めるか、がん専門医が、2万人の治療に関わって考えたこと。
目次
序 「死に支え」がない国、日本
1 私たちのカラダは星のかけら―宇宙の誕生と死
2 絶対時間と私の時間―「永遠」と「一瞬の人生」
3 進化の中で、「死」が生まれた―もともと、寿命などなかった
4 大脳が生んだ宗教―死を飼い慣らすために
5 死のプロセス―多細胞生物の死
6 死の決定をめぐって
7 「がんによる死」の正体―がんの進化論
8 宗教なき時代の死の受容―何を怖がっているのか
著者等紹介
中川恵一[ナカガワケイイチ]
東京大学医学部附属病院放射線科准教授、緩和ケア診療部長。1960年東京生まれ。1985年東京大学医学部医学科卒業、同年東京大学医学部放科卒業、室入局。1989年スイスPaul Sherrer Instituteに客員研究員として留学、1993年東京大学医学部放射線医学教室助手、1996年専任講師、2002年准教授。2003年東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部長(兼任)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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