足の裏に影はあるか?ないか?―哲学随想

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足の裏に影はあるか?ないか?―哲学随想

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784255004716
  • NDC分類 104
  • Cコード C0010

出版社内容情報

「こういう本を、ずっと書きたいと思ってきた。」
かつての哲学少年が切りひらく
見知らぬ世界に、
息をのみ、立ち尽くす。
――目もくらむような、24の言葉の結晶。

「お父さん、足の裏の所の地面には、影はあるのかなぁ。」
息子が投げかけた「謎」の先には、見知らぬ世界が待っていた。

「地平線は越えられるか?」「『無関係』とはどういう関係か?」「二つのものさしはどちらが『本物』か?」「数の順序は変えられるか?」「未来はやって来るか?」…… 目の前に立ち上がる「問い」を、かつての哲学少年が夢中になって追跡する、24のストーリー。

まるで短編小説を読むように、寓話の世界に迷い込むようにして、誰もが子どもの頃に感じた「考えることの楽しみとめまい」を再発見し、体感することができる稀有な哲学エッセイ集。

野矢茂樹、永井均と並んで日本を代表する哲学者、入不二基義(いりふじ・もとよし)が「こういう本を、ずっと書きたいと思ってきた」とまで言った、どこまでも深く明確な一冊。厳密な思考によって、誰も知らない哲学の高みが、いま明かされる。

◆付論「『ほんとうの本物』の問題としてのプロレス」を収録

内容説明

地平線は越えられるか?「私たち」に外はあるか?足の裏に影はあるか?ないか?「無関係」とはどういう関係か?…ほか、目の前に立ち上がる問いを、夢中になって、追跡する。―目もくらむような、24の言葉の結晶。付論「『ほんとうの本物』の問題としてのプロレス」を収録。

目次

地平線と国境線
「私たち」に外はない
足の裏に影はあるか?ないか?
無関係という関係
「さとり」と「おおぼけ」は紙一重
ゲームの階梯
あらかじめ失われた…
さまざまな「迷信」
「ものさし」の恍惚と不安
数と時の思考〔ほか〕

著者等紹介

入不二基義[イリフジモトヨシ]
1958年11月11日生まれ。東京大学文学部哲学科卒。同大学院人文科学研究科博士課程単位取得。山口大学助教授を経て、青山学院大学教授。自我論・相対主義論・時間論等を主なフィールドとして、哲学をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

   ぬ

4
本書再録の「「ほんとうの本物」の問題としてのプロレス」は入不二の思考がレスリングに根差していると感じさせる力のある論文だった。レスリング、仏教説話、塾講師など、随想はいずれも同じテーマを変奏しているように思われる。独りだけでなく他との応酬で次の階層を形成していく(円環的な)論理の上演、その上演を観劇しているはずの第三者における演目への巻き込まれ、時間なるものにおいて雑ざり合っているように思われる運動性・順序性・基準性などを腑分けしていくこと。論理と実践。ある意味でグレアム・プリーストに近いのかもしれない。2018/05/01

いかすみ

1
入不二さんの『相対主義の極北』を読み解くための補助線として本書を読んでみた。哲学的なエッセイ集で、具体的・日常的なお話をネタに哲学的・抽象的な話題を語る入不二さんの思考に驚いた。プロレスを通して哲学を、哲学を通してプロレスを辿る。このエッセイ集で好きな文章は次のそれ。「「神」は別の所にいるのではなく、<ここ>に宿っているのである。しかも、無いという形でいきいきと」。到達しえない向こう側があるからこっち側もあり、こっち側がなければ「こっち/あっち」の線引きもできないという相互依存関係。頭がこんがらがった。2025/01/03

xxxkayuxxx

1
ものを考えるにはきっかけが必要だと思う。これってどういうことだろう?という子供みたいな気持ちを忘れないでいたいし、それだけじゃない、こういうことかもしれないああいうことかもしれないと思索できるくらいいろいろなことを知りたい考えたいと思わせてくれるエッセイ集。2013/02/18

monel

1
入不二哲学のエッセンスを抽出した名随筆。問題意識がシンクロした方は「相対主義の極北」を。2009/06/13

秋さんと愉快なギターたち

0
再読2017/04/22

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