出版社内容情報
植物または菌類とは何かという基本定義から,各々が現在の姿になった過程,今みられる植物や菌類たちの様子など、様々な話題をやさしく解説。〔内容〕藻類の系統と進化/種子植物の起源/陸上生物相の進化/シダ類の多様性/担子菌類/他
内容説明
植物と菌類の分類・形態に関する30のテーマを、図を豊富に用いて、わかりやすく解説。植物と菌類が現在の姿になった過程など、興味深い話題を提供。講末にTea Timeを設けて、テーマに関わるさまざまなトピックスを紹介。
目次
植物と菌類:2界説から5界説へ
生物多様性:進化・系統・分類
原核生物の多様性
原核生物の生物学
真核生物の進化と原生生物
原生生物の多様性
偽菌類の系統と分類
藻類の系統と進化
二次細胞内共生で出現した藻類
緑色藻類の多様性〔ほか〕
著者等紹介
岩槻邦男[イワツキクニオ]
1934年兵庫県に生まれる。1965年京都大学大学院理学研究科博士課程修了、理学博士。1963年京都大学理学部助手、助教授(71年)、教授(72年)。1981年東京大学理学部附属植物園教授併任、同専任、園長(83年)。1995年立教大学理学部教授。放送大学教授。兵庫県立人と自然の博物館館長。東京大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おおた
20
タイトルが堅いけれども、タイトルも話題の河出を真似して「植物・菌類全史」なんかにして岩波現代文庫とか新書で出たらヒットしそう。中身は植物・菌類の本質を分かりやすく解説する名著。植物・動物二つに分ける2界の考え方から今では8界まで増えており、各々の生態、苔や羊歯(著者の専門)や維管束植物などがどのように進化してきたかを各講4頁程度で完結に解説。それぞれに身近なエッセイを付すことでさらに分かりやすい。日本では研究の歴史などが表に出てこないので、本書がより広く読まれるフォーマットで出版されることを願います。2017/08/01