内容説明
1859年の初版刊行以来、各方面からの様々な批判や反論にこたえるかたちで改訂を重ね、最後に著された第6版の全訳。
目次
飼育の下での変異
自然の下での変異
生存闘争
自然淘汰、すなわち最適者の生存
変異の法則
この理論の難点
自然淘汰の理論に対する種々の反論
本能
雑種性
地質学的記録の不完全について
生物の地史的遷移について
地理的分布
地理的分布―続き
生物相互の類縁関係、形態学、発生学、痕跡器官
要約および結論
著者等紹介
堀伸夫[ホリノブオ]
1909年広島県に生まれる。1932年京都帝国大学文学部哲学科卒業。1935年東北帝国大学理学部物理学科卒業。1948年~1979年日本大学理工学部教授。1986年逝去。理学博士
堀大才[ホリタイサイ]
1947年東京都に生まれる。1970年日本大学農獣医学部林学科卒業。2005年~現在、特定非営利活動法人樹木生態研究会代表理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えすてい
6
種の起源を決して神格化してはいけない。執筆時において、遺伝の法則はまだ発見されてなかったし(発見者のメンデルですら生前は認められなかった)、大陸移動からプレートテクトニクスは当時は考えられもしなかった。過去5回の地球上全体を襲った大量絶滅もあり(ダーウィンは大量絶滅を否定している)、そして20世紀以降は遺伝子とゲノムである。訳者が指摘してるように今となっては多くの誤りがあるのは紛れもない事実だが、地球生命の根本や根底から真正面に向き合い問い続けたダーウィンの功績は、科学の歴史においては消えることはない。2019/06/03
ken
0
必読。このガラパゴスに住む我々においては。2010/09/03
Kaname Funakoshi
0
別に朝倉書店版でなくても構わなかったけど、図書館で目に付いたので借りた。高校以来の再読。漢字は「種の起源」でも「種の起原」でも構わないらしい。 生物学と地質学から論理的にダーウィン進化論が述べられていて分かりやすい(翻訳は直訳調で眠い)。DNAの知識もメンデルの実験の結果もなくよく導けたもの。 面白いのは、人間の進化についてはほぼ言及していないこと。敢えて避けてると言ってしまいたくなるくらい言及していない。人間の手とコウモリの翼とイルカのヒレと馬の脚を比較しているところだけ。何かの力を感じたのだろうか2019/10/10