出版社内容情報
構造地質学の標準的な教科書・参考書。〔内容〕地質構造観察の基礎/地質構造の記載/方位の解析/地殻の変形と応力/地殻物質の変形/変形メカニズムと変形相/地質構造の形成過程と形成条件/地質構造の解析とテクトニクス/付録
【目次】
1. 地質構造観察の基礎
1.1 地質構造の認識
1.2 地質構造のスケール
1.3 地質構造の組み合わせ
2. 地質構造の記載
2.1 断層
2.2 節理と裂か
2.3 褶曲
2.4 岩石組織とテクトナイト
2.5 貫入岩体の構造
3. 方位の解析
3.1 方位の計測
3.2 二次元の方位解析
3.3 ステレオネットを用いた三次元方位解析
4. 歪と応力
4.1 歪
4.2 累進変形作用
4.3 有限歪の解析
4.4 歪速度
4.5 応力
4.6 主応力軸と歪の関係
5. 地殻物質の変形-実験によるアプローチ-
5.1 地殻物質の変形を探る
5.2 三軸変形実験でわかる岩石の性質
5.3 岩石のダクティリティと地殻のレオロジー
5.4 アナログ実験と数値実験
6. 変形メカニズムと変形相
6.1 粒界すべり
6.2 破砕
6.3 粒界拡散
6.4 結晶塑性機構
6.5 不均質岩石の変形メカニズム
6.6 変形相
7. 地質構造の形成過程と形成条件 その1:断層と節理
7.1 岩石の破壊と応力場
7.2 脆性破砕帯の形成過程
7.3 延性剪断帯とマイロナイト
7.4 シュードタキライト:地震の化石?
7.5 断層岩とテクトニックレベル
7.6 断層の規模と変位量
7.7 衝上断層と衝上断層帯
7.8 プレート付加体での衝上断層群
7.9 正断層と伸張テクトニクッス
7.10 反転テクトニクス
7.11 横ずれ断層
7.12 断層と地震
7.13 節理
8. 地質構造の形成過程と形成条件 その2:褶曲
8.1 褶曲の形成メカニズムと褶曲の形態
8.2 座屈褶曲作用
8.3 キンク褶曲作用
8.4 層平行剪断に伴う褶曲
8.5 斜め剪断と流動による褶曲
8.6 横曲げ褶曲作用
8.7 断層・デコルマ面に伴う褶曲
8.8 線構造と褶曲
8.9 褶曲作用とスケール問題
8.10 活褶曲
8.11 重複褶曲作用
9. 地質構造の形成過程と形成条件 その3:岩石組織
9.1 スレート劈開
9.2 ブータンと膨縮構造
9.3 メランジュ
10. 地質構造の形成課程と形成条件 その4:貫入による構造
10.1 火成岩体の貫入
10.2 岩塩ダイアピール
10.3 砕屑岩脈
11. 地質構造の解析とテクトニクス-島弧の構造地質学-
11.1 プレートテクトニクスと地殻変動
11.2 プレートテクトニクスと日本列島
11.3 日本列島の付加体のテクトニクス
11.4 西南日本弧の二次変形
11.5 東北日本弧の伸張・短縮テクトニクス
12.付 録
12.1 リモートセンシング
12.2 反射法地震探査
12.3 構造地質学とパーソナルコンピューター
13. あとがき
14. 問題解答
15. 引用文献
16. 索 引
内容説明
本書はまず、陸域で得られた野外地質データを基にして議論を展開している。そのために、基本的・古典的な研究事例とともに、最新の事例を取り上げながら解説していくことをめざした。そして、島弧、あるいは活動的縁辺域にかかわる重要な現象である付加体、メランジュ、活断層・地震断層・活褶曲などを重点的に取り上げている。また、本書では視覚的に理解しやすくするために、写真や図を多数取り上げて、平易に解説するように努めた。
目次
地質構造観察の基礎
地質構造の記載
方位の解析
歪と応力
地殻物質の変形―実験によるアプローチ
変形メカニズムと変形相
地質構造の形成過程と形成条件(断層と節理;褶曲;岩石組織;貫入による構造)
地質構造の解析とテクトニクス―島弧の構造地質学