目次
1 時系列分析の基礎概念
2 ARMA過程
3 予測
4 VARモデル
5 単位根過程
6 見せかけの回帰と共和分
7 GARCHモデル
8 状態変化を伴うモデル
著者等紹介
沖本竜義[オキモトタツヨシ]
1976年広島県に生まれる。1999年東京大学経済学部卒業。2001年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。2005年カリフォルニア大学サンディエゴ校経済学部博士課程修了(経済学Ph.D.、統計学M.S.)。2005年横浜国立大学大学院国際社会科学研究科准教授。現在、一橋大学大学院国際企業戦略研究科(ICS)准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaida6213
3
経済、ファイナンスと書いてあるが前半は時系列データ解析の基礎的な解説をかなり丁寧にしてくれているので、最初の本として良い感じ。2022/07/30
サンセット
2
自己相関や定常性辺りから色々載ってるけど、厳密な記述を意識してか具体例が少なくて分かりにくく感じた。MAモデルは常に定常だがARモデルはAR特性方程式から定常性が判断される。ARモデルはMA(∞)モデルで書き直せる。モデル次数はAICやSICから選んでもいいが、長めの影響を見たければ恣意的に決めるやり方もある。VARモデルでインパルス応答や分散分解をする場合、変数は影響を与える順に並べる必要がある。定常過程の例はホワイトノイズ、単位根過程の例はランダムウォーク。単位根過程同士では見せかけの回帰が起きる。2023/06/06
Sean
2
沖本本。一周目読んだ。統計分析の観点に立ち生成モデルとして時系列データを扱う方法を記載している。VAR, GARCHモデルあたりがよく使う。あと、見かけの回帰~単位根検定の話も重要かなと。2018/07/08
1
フォロワーの言う共和分を知らないことを恥じて(後有名だから)読んだ。スタイルは田崎先生の統計力学に近い。Hamilton本をまとめた感じ(例も一部共通している)。ARMA・VAR・単位根・共和分までは基礎に重きを置き、後半はモデルの紹介が多い。確率過程に踏み込まず分かりやすいのは良いが、数式を追うと結局Hamilton本が欲しくなる。珍しいのはコピュラの解説、分かりやすい。一方カルマンフィルターはない。誤植?と思う所も幾つか。経済の人が使うための本であり、他の人も言うように、興味の方向性が違うなと感じた。2020/04/27
ユータス
1
時系列データの分析をするならまず読んでおきたい本。タイトルには「経済・ファイナンスデータの」とあるが、もっと広い様々な時系列データに使える内容だと思う。特に第1章~第3章は時系列データ分析をするなら必ず知っておくべき内容が簡潔にまとまっている。理論的な部分まできちんと理解するためには学部レベルの微積・線形代数・確率論・統計学の知識が必要だが、その概念と応用を豊富な例で説明してくれているので、まずはとにかく使ってみようと思わせてくれるのがとても良い。2018/08/09