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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かりさ
50
全編フルカラーが贅沢な特別な気分にさせてくれます。修道院の中と外の世界。静かな祈りの中に秘められたもの。多くは語られないからこそ、胸に迫るものがあります。決意したことへの後悔と苦悩がその静かな顔から背から伝わり、捨てたことと捨てられたことへの喪失感の痛みが切々と感じられました。纏う空気感の静謐さに、さざ波立った気持ちがすっと落ち着きました。修道院の内装や庭、外の世界の情景が美しくハッとさせれられた場面が多かったです。2015/09/23
ちゃりんこママ
42
オール・カラーの和製バンドデシネ(そこは意識して制作しているんじゃないかな、出版社も作者さんも)籠目文様が修道院の窓の柵…檻のようなんですが、タイトルから私達は「籠の中の鳥はいついつ出やる?」と連想しますが、これは六芒星で意味するところが能動と受動(陰陽・男性性と女性性など)の調和、知恵のパワーがあるとされているそう。なので檻では無いんでしょうね。蜜蜂の巣も想起させますね。働き蜂は卵を産まない雌。しかし、そこにいるのは人間なのね。2015/09/01
gelatin
33
★★★★★ 全編フルカラーで描かれた静かでどこか遠い物語。光の描写が素晴らしい。もの言わない登場人物たちの息を詰めた感情の揺れが池辺葵独特の間で描かれる。祈りのたどりつく先はどこなのだろう。マスネのオペラ「タイス」と真逆のモチーフなのだが、最後の静けさは良く似ているように感じた。2014/09/15
honoka
30
値段を見て「うっ」となったけど帯にフルカラーとあったので仕方なくレジへ。絵画のような静寂さにこれはこれで描くの難しいだろうなぁとセンスの良さを感じる。2014/09/06
1039kuri
28
恥ずかしい話…お高いので、数日迷った挙句に購入しました。いや〜、良かったです。美しい世界にうっとりと浸り切りました。繊細な色使いも素晴らしいと思います。今まで読んだことのない作家さんでしたが、これを機に、ハマりそうです。2014/09/17