出版社内容情報
ジェシーが学校でナチスについて学びはじめた時、祖母を苦しめている過去と向き合うことになり…。悲しみと寛容を描いた物語。
内容説明
小さいころから犬が大好きだったジェシーは、祖母が白いシェパードを飼いはじめて、大喜び。しかし、祖母が認知症をわずらい、何かにおびえるようになる。その姿を見たジェシーは、祖母を苦しめる原因を探ろうとするが…。少女の悩みと祖母が体験した戦争の歴史が交差する、深い悲しみと寛容を描いた物語。
著者等紹介
ブース,アン[ブース,アン] [Booth,Anne]
イギリスの児童文学作家。『霧のなかの白い犬』はカーネギー賞にノミネートされ、ウォーターストーン児童文学賞2015のショートリストに入った
杉田七重[スギタナナエ]
東京生まれ。翻訳家
橋賢亀[ハシカツカメ]
イラストレーター。1996年『電撃ゲームイラスト大賞』金賞、1999年『第19回詩とメルヘンイラストコンクール』年間佳作賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
71
YA。イギリスに住む少女ジェシーはずっと犬を飼いたいと思っていた。父が失業し小さな家に引っ越さなければいけなくなったり、仲の良かったいとこのフランも家族の不仲から別人のような冷たい態度になったりと、嫌なことが続いていた。ある日、おばあちゃんが白い子犬を飼い始めた。直後におばあちゃんは認知症の症状がでて行動が怪しくなる。子犬の世話を引き受けたジェシーは、不安な日々を過ごす。おばあちゃんには秘密の過去があった。▽移民問題、差別、ナチスなど、優しい語り口の中でも濃い内容だった。現代のおとぎ話。2020/01/17
とろこ
68
児童書。小学校高学年の課題図書らしい。良く言えば、子どもたちに、様々な問題を提起している。この本をきっかけに、それらの問題について深く考える子どもが現れればいい。悪く言えば、一つでも(大人でも)難しいテーマを、これでもか、というほど詰め込み過ぎて、内容が浅くなってしまっている。そして、主人公のジェシーが、中学3年生という設定の割に、思考回路が短絡的で言動も幼い。純粋だと言えば聞こえは良いが。作者が伝えたいことも、子どもたちに望んでいることが何かも分かるが、ストーリーとしての魅力はいまいちだった。2017/08/27
クサナギ 「読んでる本」=「バイブル本」
30
読書感想文課題図書高学年。課題図書になる前から、これは中学生向きだと思っていましたが、やはり小学生には難しいかと。主人公中3だし。(英国では13、4歳くらい?)認知症の祖母、戦争、友情、変わってしまったいとこ、障がい者、外国人労働者……様々なことが一度に出て来て「わーっ」となったところに、祖母の家に、知らない宛名の葉書が届くという“謎”が出て来てぐいぐい読ませます。「今度はとめられる。」私たちは知っているから。戦争がもたらすもの、戦争が奪うもの……。日本人の私たちにも重なる部分があります。良い作品でした。2017/06/22
わむう
21
第63回青少年読書感想文全国コンクール課題図書、高学年の部。表紙は女子にウケそうですがブックトークとなると、ナチス、人種差別、障がい者、スクールカースト、外国人労働者と問題が散らばりすぎていてまとめるのに難しい。2017/05/13
美紀ちゃん
20
小学校高学年課題図書。まさかの、ナチスの話。2017/09/28
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- 和書
- 学校恐怖症