出版社内容情報
足尾鉱毒事件に立ち向かった田中正造の生涯。農民たちの生活や命を守るために、権力に負けずにたたかった生きざまを追う。
内容説明
渡良瀬川のちかくに生まれた正造は、足尾銅山の鉱毒に苦しむ農民たちとともに、日本で初めての公害問題に立ち向かう。大きな権力に、ま正面からぶつかって、力のかぎりたたかいぬいた人生とは。
目次
1 若いころから働きもの
2 父への誓い
3 悪いやつがやってきた
4 毒をはこぶ川
5 国が味方の足尾銅山
6 立ち上がった農民
7 この国はもうほろびている
8 命をかけた決心
9 谷中村に住んで
10 川の流れのように生きる
著者等紹介
堀切リエ[ホリキリリエ]
1959年、千葉県市川市に生まれる。劇団風の子、国際児童演劇研究所助手を経て、出版社に入社。現在はフリーで企画・編集、物語や戯曲の執筆をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Aya Murakami
86
他館図書館本 小学校の社会科の授業で習った有名な人ですが…、幼いころから気が強かったのですね。その気の強さが最後まで足尾銅山(と当時の日本政府という巨悪)と戦い抜いた原動力になったのですね。 渡良瀬川の水害が鉱毒を広げたというのは有名な話ですが、鉱毒の前は養分という山の恵みを運んでいたというのは初耳。2022/10/12
ひじり☆
6
ここまで、人のために生きれる人がいたなんて…人生全てが圧巻だった。教科書に天皇に直訴したこと、足尾銅山の公害に立ち向かった人…ということのみ書かれたことを知っていたが…こんな壮絶な戦いをした人とは…。しかし、それを支えた奥さんもすごい…。分かりやすく、素晴らしい情報が要約されている本。2017/01/09
You
4
小学校の社会科資料集の「死後残されたのは、数冊の本、調査ノート、そして数個の石ころの入ったずだ袋だけだった」という紹介文を読んで、胸が締め付けられるような気持ちになったのを覚えている。悲しくて、それ以降田中の欄はなんだか読めなかったな。あれから20年は経っているけど、ずっと自分にとって「何だかよくわからないけど尊敬する人」に位置してきたような気がする。ようやく何だかわかることができた。責任の在処がようやく確定したのが驚くほど最近で、公害の影響が今も続いていること、それを知らなかった自分を情けなく思う。2022/03/29
食パン
0
小52025/04/21
sara
0
中村哲先生を色々と読んでると出てきたので復習。地元の方の話なのでインパクトは凄く読んだ小学生の頃の記憶がしっかり甦った。 こんなに人に尽くせる人、今は居ないよなぁ、楽しい日本とか聞いた日に読み終わったので余計にそう思った。2025/01/23