内容説明
地下鉄に乗りこんだシーラカンスは、まぼろしか、妖怪か…!?幼なじみのアキラと、自由研究で調べはじめたマコト。謎を解き、「師匠」と呼んでシーラカンスと友だちになった二人は、一緒に冒険に出かけることになり―。忘れられないひと夏の、友情と冒険の物語。
著者等紹介
歌代朔[ウタシロサク]
1975年東京都に生まれる。図書館司書、保育士として勤めながら、児童文学、詩、イラスト、雑貨などの創作活動を続ける
町田尚子[マチダナオコ]
1968年東京都に生まれる。画家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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猪子
10
町田尚子さんのイラスト目当てで。オカルトや非科学的なことが苦手な主人公のマコト。塾に行くための電車待ちをしていたマコトの横に座ったのは、なんとシーラカンス。日常から非日常への切り替わりは流れるように。爽やかで切なくて胸が熱くなる素敵な本でした。ちなみに師匠のcvは大塚明夫さんのイメージです。2017/06/29
とし
8
地下鉄のホームのベンチに座っている”陸シーラカンス”の姿が印象的。違和感ないの、なんか。”大きな謎に日常をうろうろ”されることに戸惑う少年と生き生きとする少年と。「これまでのことではなく、これからのことを」聞いてくれた少年たちと心を通わせる師匠との冒険の夏。ラストのジャンプ、映像的だあ。2012/11/23
しーまま
6
「ジャンプ」というブックトークで紹介した本。最後の大ジャンプに感動。ちょっと泣けました。2012/10/23
バジルの葉っぱ
6
初めてみる作家さんだったので、あまり過大な期待もせず、読んでみたら…すごく面白かったです!最近読んだ児童書の中でこれはかなり当たりでした。まず、シーラカンスの師匠の「わしに、これまでのことを聞いてくるやつはいたが、これからのことを聞いてくるやつは、だれもいなかったよ」この言葉に心をつかまれました。アキラとマコトの、対象的なキャラクターも良かったし。クライマックスのシーンは本気で涙出そうになってしまいました…。師匠、宇宙で元気にしてるかな…。 2011/11/02
奏
5
地下鉄でシーラカンスらしきものを見たマコトは自分自身が信じられず、幽霊や妖怪好きのアキラと一緒にシーラカンスの存在を確かめ、謎にせまっていく。何万年と生きてきたというシーラカンスが二人の少年に与えたものは大きく、また少年たちがシーラカンスに与えたものも大きく、3人でプラネタリウムの星空を見る場面がとても印象的。町田尚子さんの挿画が不思議な世界観にぴったりでした。2022/09/12