内容説明
武器や戦闘のあり方、村の武器保有と武力の実態、城館の機能、兵糧の流通等、最新の研究成果から浮かび上がる戦争の実相。
目次
総論 日本中世戦争論の視座
1 武器論の射程(中世の武具と戦闘;一六世紀アジアにおける鉄砲と戦争)
2 村の武力と戦争(村の武力とその再生産;野伏と戦場;戦争史料からみる戦国大名の軍隊)
3 城館からみた戦争(中世前期居館の展開と戦争;城館跡研究からみた戦争と戦場―磨上原合戦を事例として)
4 流通と戦争(兵粮からみた戦争・戦場;戦争と海の流通)
著者等紹介
小林一岳[コバヤシカズタケ]
1957年生まれ。明星大学人文学部教授。日本中世史
則竹雄一[ノリタケユウイチ]
1959年生まれ。独協中学・高等学校教諭。関東戦国史
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感想・レビュー
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May
3
(記録として昔の文章を)本書は「【もの】から見る日本史」シリーズの1冊であり、日本中世の戦争について、武器論、村の武力、城館、流通といった【もの】から考察したものである。学術論文系の本であり、一般読者向けの本ではないといってよい。というより、著者のほとんどは、私のような専門的な知識がない者が本書を読むことを想定していないのだろう。個々の論考についてはいろいろ異論や疑問もあり、また、何を言っているのだろうこの人は?というものもあった(私個人の能力の問題もかなりある。その意味をも含め、2005/06/01
shampo
1
中世の軍事に関する論文を集めた本。日本の軍事についてライターが書いた本はそこそこあるが玉石混交なので、専門家が書いた物がまとめて見れるのは貴重 鎌倉時代のリーチの短めな弓矢での騎射、南北朝期の長物を使った馬上打物戦、そして戦国期に入り歩兵の集団戦が発達するという装備に注目した章や、「野伏」「足軽」という存在がどのような物だったのかという章など興味深かった。 論文集なので読み易さは無い。好きな章だけ読む方が良いかも2019/10/26
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