内容説明
誤認、歪曲、はては捏造…「物語」は、いかにしてつくられたのか?その舞台裏を読み解く“おもしろさ”満載。
目次
記紀の神話・伝承の取り扱い―拠り所は戦前の国定教科書
混乱する古代の日本像―生徒に混乱を与える天皇中心・日本中心の記述
“世界に類をみない”飛鳥・天平美術?―無意味な誇張表現で日本美術を賛美
近代史叙述の基本構想―政治的目的のためのご都合主義
津田梅子と与謝野晶子―鋳型に押し込められた女性像
近代の教育への手放しの称賛―教育の機会均等を受けとめ、国家に尽くす国民を創出したという物語
「白船事件」とは何か―日米対決史観がつむぎ出した「物語」
『新しい歴史教科書』が撃沈した日本駆逐艦―国際貢献「美談」の真実とは
「つくる会」の描きたい日本史像―メッセージばかりの一面的な叙述
朝鮮史のイメージ―隣国への無理解と蔑視をもたらす記述
無残な世界地図―片隅に示されたずさんと悪意