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終わり方の美学―戦後ニッポン論考集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 234p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784199070433
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

「愛国心とは国境を以って閉ざされた愛だ」。今を生きる日本人に遺した三島のメッセージとはなにか?

このまま行ったら「日本」はなくなってしまうのではないか。誰より早く戦後日本の危機を見抜き、命を賭して訴え、自決の道を選んだ三島由紀夫。その危機感は予言的であった。9・11、恒常的な不況、混迷する国際社会のなかで、日本のあるべき姿とは。生誕90年、没後45年の今、三島の声に耳を傾けなくてはならない。「ニッポン人のための日本入門」「サムライの心得」などを収録した『日本人養成講座』を改題。文庫化による新規掲載原稿も収録。

【著者紹介】
1925年生まれ。学習院中等科時代に『花ざかりの森』を執筆。1947年、東京大学法学部を卒業後、大蔵省に勤務するが1年弱で退職。初の書き下ろし長篇『仮面の告白』で作家活動を本格化させ、『潮騒』、『金閣寺』『豊饒の海』四部作などの小説作品がある。劇作家として『鹿鳴館』『近代能楽集』『サド侯爵夫人』などの戯曲を発表。社会評論、文芸批評も多く執筆。1970年11月25日、「楯の会」の会員らとともに自衛隊市ヶ谷駐屯地を訪れ、自決。

内容説明

混迷極める世界で、日本人のあるべき姿とは「不可解な微笑」をうかべる日本人。「葉隠」の道徳的な自尊心の解放について。人間の肉体の可視的な美は二十代で終ってしまう。私は「愛国心」という言葉があまり好きではない。

目次

1 ニッポン人のための日本入門
2 日本語練習講座
3 サムライの心得
4 エロスと政治について
5 死を夢見る肉体について
6 終わり方の美学

著者等紹介

三島由紀夫[ミシマユキオ]
1925年生まれ。学習院中等科時代に『花ざかりの森』を執筆。1947年、東京大学法学部を卒業後、大蔵省に勤務するが1年弱で退職。初の書き下ろし長篇『仮面の告白』で作家活動を本格化、劇作家として戯曲を発表。社会評論、文芸批評も多く執筆。1970年11月25日、「楯の会」の会員らとともに自衛隊市ヶ谷駐屯地を訪れ、自決(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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双海(ふたみ)

28
電車の中と試験前の休み時間に読みました。本書に収録されている文章の約半数は以前どこかで読んだことのあるものでした。懐かしいですね。そして、本書のカバー写真!三島邸のロココ調広間の暖炉まえで撮影されたものだそうです。若き巨匠の自負と風格が伝わってくるようです。2016/01/13

やす

6
ちょっと難しくて合わなかった。一つだけ自殺した歌舞伎役者の話が分かりやすく、芸は平凡であったが目は一流。いろいろ煮え湯を飲まされたが最後に死をもって表現することで芸を超えた。芸とは死なずに表現することであり死によって表される観念を超えることはできない。葉隠などの武士道では役者は卑屈なものとして扱われているが、これは死なないことを前提としており、武士道とは相容れないからである。三島さんも死を持って表現してしまったが、戦後思想教育を受けた我々にはその表現は見えない。見えないことは三島さんにも分かっていただろう2017/08/19

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