出版社内容情報
探してこれない植物はない! 世界各国を飛び回り、プロの要請にこたえて日本未上陸の植物を探し回る男、西畠清順。日本名を自ら名づけた植物は数知れず。秋篠宮の御所の庭も担当しているなど、知る人ぞ知る植物のプロです。そんな著者の、「植物ハント」冒険物語を軸にした大興奮のノンフィクション。
内容説明
年間移動距離は地球5周分。まだ見ぬ「花の奇跡」を求め続ける!!各メディアで話題沸騰!若き「植物探索者」の熱き冒険。知られざるプラントハンターの世界!
目次
第1章 人の意識を変えた花
第2章 記録と記憶に残る花
第3章 皮肉の花
第4章 苦しみの花
第5章 死の花
第6章 かけひきの花
第7章 縁を結ぶ花
第8章 快楽の花
第9章 奇跡の花
著者等紹介
西畠清順[ニシハタセイジュン]
1980年生まれ。明治元年より150年続く、花と植木の卸問屋「株式会社花宇」の5代目。日本全国・世界33国を旅し、収集・生産している植物は数千種類。日々集める植物素材で、いけばな・フラワーデザイン・室内緑化・ランドスケープなど国内はもとより海外からのプロジェクトも含め年間2000件を超える案件に応えている。2012年1月ひとの心に植物を植える活動である、“そら植物園”をスタート。様々な個人・企業・団体と植物を使ったプロジェクトを多数進行中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tu-bo@散歩カメラ修行中
40
読友さんの感想が目に留まり、入手。プラントハンターという聞き慣れぬ職業に首を傾げながら読んだ。面白かった。著者は、花宇という植物卸問屋の五代目で、世界を股に掛けて花の流通、育成、新種の発見に手を染めている。ワクワクしながら、仕事をしている様子が、ひしひしと伝わってきた。植物の力、花の力 も伝わってくる。 また植物の輸入に際して、検閲の厳しさ も記述されており、 なるほどなあ と いろいろ考えることができました。2017/07/28
そら
37
盛りだくさんの内容で大満足!著者は、兵庫県川西市、明治元年より続く植物の卸売屋さんの5代目。「とにかく海外で遊んで来い。」と父親に言われ、1年9か月間、海外に。父から「帰ってこい。」の帰国命令。「明日から3年間、俺の奴隷やと思って働け。」と。植物の卸売りって、師弟関係のハッキリした職人の世界なんですね。「お前には足りないものがある。お前には殺気が足りない。」著者も著者で、「一流の職人は例外なく短気です。」って言い切るし。「かめへんから切れ切れ!切ったら女の匂いがするぞ!」職人たちのやり取りも楽しい。2021/12/07
テトラ
34
花宇という花と植木の卸問屋の5代目である著者。世界中を飛び回って植物を採集して流通させたり、開花調整を行って日本国内の花木を人々に届けたりと、花に携わる生き方について情熱を持って綴られている。植物には夢とロマンがある、という記述には深く頷いてしまった。読んでいると植物に触れたくなってくる。華道家の方々との繋がりも深いお仕事であるらしく、花展の話などは個人的にとても面白かった。しばし中断している生け花をまた始めてみようかな、なんて。花鋏を探し出したりなんかして。2017/05/30
Miyako Hongo
26
確かHONZで紹介されてたよなと文庫に落ちたのを即買いして一気読み。お客様のご要望にあわせて世界中から植物を集める植物トレジャーハンターの話。写真ページに、銀の葉っぱのヤシとか、合掌してるバナナとか、全方位ヒマワリとかの子供の妄想っぽい植物が載ってるので、つられて妄想広がりまくり。世界って広い。 □こんな吹っ飛んだ仕事しながら、自分の満足でなく喜んでくれる人を考える、という仕事論の王道を語ってるところがいい味出してる。きちんと商売のバランス考えられるあたり、父親の存在大きそうだ。□天職に会えてよかったね。2015/02/09
瀧ながれ
25
京都駅近くの地下街に見事な日本庭園があるというので見に行ったら、この人の名前があった。ので積み本から引っ張り出して読書。桜の開花調整を始めた花木の卸し問屋の五代目で、エアプランツなんかもこちらの会社だという。知らないうちに広まってることを初めて仕事にした人たちというのは、なんというか、真剣だし大きい。花を仕事にするには、植物に詳しければいいかというとそうじゃなくて、結局は人間同士の信頼関係に尽きるのだな。植物のはなしなので、途中むっちゃ虫が出てきて泣きかけましたけど、興味深いエピソードがいっぱいでした。2017/11/22
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