出版社内容情報
書評家絶賛!
やめられない止まらない!
惚れたー!(藤田香織)
青春ミステリーの有力な書き手であることを証明した一作だ。(千街晶之)
大藪春彦新人賞作家が放つ、
二度読み必死の変化球ミステリー!
父の都合で転校を繰り返す小学生の礼恩。それぞれの学校で「バールの怪人」の噂がささやかれ、呼応するようにバールを用いた犯罪が起きていた。ある日礼恩は気づく。怪人の正体はもしかして……。やがて礼恩が辿り着いた「バールの正しい使い方」とは!? 恐るべきどんでん返しに悶絶する人続出! 多数の書店員から圧倒的支持を得た異色のスクルールミステリーが待望の文庫化!
内容説明
父の都合で転校を繰り返す小学生の礼恩。それぞれの学校で「バールの怪人」の噂がささやかれ、呼応するようにバールを用いた犯罪が起きていた。ある日礼恩は気づく。怪人の正体はもしかして…。やがて礼恩が辿り着いた「バールの正しい使い方」とは!?恐るべきどんでん返しに悶絶する人続出!多数の書店員から圧倒的支持を得た異色のスクールミステリーが待望の文庫化!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
30
親の仕事の都合で転校を繰り返す小学生の礼恩。行く先々で出会うクラスメイトたちがなぜ嘘をついたのか。その真意を解き明かしてゆく連作短編集。嘘をついた少女とけしからんぞおじさん、海辺の町で一緒にタイムマシンを作った時のこと、その街に戻って知ったこと、同じ場所に呼び出された五人のクラスメイト、お母さんが大好きな男の子、この世界が大好きだった女の子。バールの怪人の噂と呼応する事件が起きていて、子供たちもまた子供たちなりにどうにかしようと一生懸命に考えていて、上手い具合に繋がってゆくその意味がなかなか秀逸でしたね。2024/08/09
bayashi
16
思ってたんと違うな、と思うこと二度。よかったです。面白かった。ただ途中までは辛かったので、うまく騙されている気がしないでもない。もっとそれっぽいタイトルにできそうだけどもしそうだったらおそらく手に取ってないし、また少しでもあらすじ割れていてもたぶん読んでない。良く擬態している。こういうの不意に読むと意外と好き。2025/01/26
ツバサ
16
パールってそういうことか〜となること間違いなし。少年の成長、変化としてだけでなく、仕掛けの方法も見事だった。心理描写も巧みでした。終盤は人によって評価分かれるかもしれないけど、全体的に見れば良かったのではないか。2024/08/12
igaiga
15
バールを持った殺人鬼の話かと思ってたのですが、バールのようなものってことで違いました。スミマセン。心が汚くて。そしてタイムマシンが本当にできたのかと思いました。2025/04/08
NAOAMI
9
父と二人暮らしの小学生礼恩は、父の気まぐれな転職に付き合い転校しがち。行く先々に上手く擬態する術を手に入れどこか達観し大人びた少年。その時々の友達と過ごす中で出てくる「バールの怪人」都市伝説が暗喩するものが連作の中で綴られる。各エピソードの謎解きは比較的解り易く、でも世間を知り尽くしてない小学生なりの限界もあって半分正解、半分モヤッとの世界観。終盤、彼の入院生活と院内学級の女の子の話でバールの使い方が明示されるも不発、終章の強引な幕引きへ。解りづらい。物語を強引に捻じ曲げるのがバールの正しい使い方なのか?2024/08/28
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- 和書
- 哲学 幻冬舎よしもと文庫