出版社内容情報
【呪師、またの名を呪禁師とは、常人にはない異能で、古来、魔と戦ってきた者らである】
平安中期の常陸の国。凶悪な大豪族・源護に虐げられていた十一歳の下女あらごとに、物を動かし浮かす不思議な力が目覚めた。あらごとは悪夢の館からついに脱走、平将門に庇護される。一方、都では、あらごとと瓜二つの娘わごとが女流歌人に仕えていたが、やはり、先を見通せるという謎の力に目覚めた。後の高僧・良源により、それを呪師の力と知った直後から、わごとは闇の組織に狙われるようになる。
難を逃れるため、呪師の地・紀州に向かわんとするわごと。大内海を渡って大呪師の姥にまみえんとするあらごと。だが、それらは共に地獄への旅路であった。
魔の手により東西に引き裂かれた双子少女に、魔王が迫りくる!
時代小説ファンも怪奇小説ファンも唸らす、平安ダーク・ファンタジー。
●呪師vs.魔軍
浄蔵 四十代。最強の法力で知られた比叡山延暦寺の美僧。
良源 わごとを助け、行動を共にする若き僧。後年、天台座主に上り詰める。
乱菊 物体を瞬間移動させる物寄せと幻術、二つの力を持つ。あらごとの呪師修行の師。
飯母呂石念 群盗の首領から平将門配下となる。風を操る呪師。
藤原千方 十五の力を持つ魔人。天下大乱の謀略をめぐらす。さる予言により、「宿命の
子」を探し続けてきた。
火鬼 藤原千方の配下にして愛人。火を操る。
水鬼 火鬼の双子の妹。水を自在に操る。
風鬼 突風を起こし、瞬時に移動する“縮地”なる力を持つ千方配下の老妖術師。
金鬼 千方の手下の大男。身体を鋼鉄化して敵の武器をはねかえす。
隠形鬼 千方の手下で、姿を透明化できる少年。
伊佐々王 異名を土鬼。千方の一味。背にびっしりと笹を生やした小山のような大怪物。
――など、続々登場。
内容説明
呪師とは異能を持ち、古来、妖と戦ってきた者らである―。平安の中期。魔の手によって生き別れた双子姉妹のあらごととわごとに、異能の目覚めが訪れた。奴隷生活からついに逃れたあらごとは、大呪師の姥にまみえるべく大内海を渡ろうとしていた。他方、闇の組織に狙われ出したわごとは、紀州の奥に身を隠そうとする。だが、それらは共に地獄への旅路であった。妖魔妖怪殺到の死闘篇!
著者等紹介
武内涼[タケウチリョウ]
1978年群馬県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、映画・テレビの制作に携わる。2011年『忍びの森』でデビュー。15年「妖草師」シリーズで徳間文庫大賞を受賞。さらに同シリーズが「この時代小説がすごい!2016年版」“文庫書き下ろし部門”第1位となる。22年『阿修羅草紙』で第24回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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- 和書
- 投資依存症