出版社内容情報
「あんた、一体、何を企んでいるんだ」
黙って座ればぴたりと当たる、同心菊之丞の名探索!
江戸のシャーロック・ホームズの活躍を描く、
好評書下し事件帳シリーズ第三弾
南町奉行所定町廻り同心、早瀬菊之丞。
相撲取りのような巨体に歌舞伎の悪役のような面倒はおよそ同心には見えぬ。
だが実は、上方で観相の大家・水野南北に師事した観相の名人。
観相のみならず、骨相で相手の関節を外したり急所を一撃する技も持っており、
相棒の岡っ引、「はげ寅」こと薬研の寅蔵とともに探索に当たっている。
ある日、寅蔵は道端で加藤主水と名乗る浪人に一発十文で殴ってくれと迫られた。
相模国三崎藩のお家騒動で国を追われ、困窮の末に殴られ屋となったのだ。
数日後、寅蔵は加藤が湯島・東観寺の寺男となったと知る。
住職の妙斎が同郷の誼で三崎藩の浪人を救済していると評判の寺だ。
だが寅蔵に誘われ、寺を訪れた菊之丞は、寺に悪意が膨らんでいるという……。
表題作を含む四篇を収録。
【目次】
第一話 供養の捕物
第二話 善意の寺
第三話 駆け込み女房
第四話 殺しの産婆
内容説明
南町奉行所の岡っ引、薬研の寅蔵は道端で加藤主水と名乗る浪人に一発十文で殴ってくれと迫られた。相模国三崎藩のお家騒動で国を追われ、困窮の末に殴られ屋となったのだ。数日後、寅蔵は加藤が湯島・東観寺の寺男となったと知る。住職の妙斎が同郷の誼で三崎藩の浪人を救済していると評判の寺だ。だが寅蔵と共に寺を訪れた定町廻り同心の早瀬菊之丞は、寺に悪意が膨らんでいるという…。
著者等紹介
早見俊[ハヤミシュン]
1961年岐阜県生まれ。法政大学経営学部卒。会社員を経て執筆活動に入る。2006年『びーどろの宴淀屋闕所始末』で作家デビュー。2016年、織田信長岐阜入城450周年記念プロジェクトの一環として『うつけ世に立つ 岐阜信長譜』を刊行、同作で第23回中山義秀文学賞候補。2016年、歴史時代小説作家集団・歴史小説イノベーション「操觚の会」創設に参加、副会長を務める。2017年「居眠り同心 影御用」「佃島用心棒日誌」シリーズで第6回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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