出版社内容情報
だから今日も、
うちに帰ろう。
猫の肉球、ポトフ、あいまい弁当。
幸せのにおいがつまった、兄妹物語。
十年前、陽一の母とユカリの父が結婚し、
二人は兄妹になったが、
五年前に両親は他界。
中三のユカリは義母のレシピ帳を参考に料理し、
陽一は仕事で生活費を稼ぎ、
支えあいながらの二人暮らし。
ある日、庭先に猫が現れる。
二人は猫を飼い主らしき人へ
届けに行くのだが――。
のんびり屋の兄と、しっかり者の妹が織りなす、
陽の光差すような、
猫もまどろむほのぼのあったかストーリー。
その一 猫と兄妹
その二 あいまい弁当
その三 空色の傘
その四 夏のきらめき
その五 ポトフにご飯
その六 きみと暮らせば
解 説 藤田香織
内容説明
陽一の母とユカリの父が結婚し、二人は兄妹となったが、五年前に両親が他界。のんびり屋の陽一としっかり者のユカリと、性格こそ正反対だが、健気に支え合って暮らしてきた。ある日、庭先にムックリボディの猫が現れる。猫に心奪われたユカリが家族に迎えたいと言い出すが、思いがけない騒動に…。何気ない日常をユーモア溢れる筆致で描き、幸せと静かな感動あふれる連作短篇集、待望の新装版!
著者等紹介
八木沢里志[ヤギサワサトシ]
1977年千葉県生まれ。日本大学芸術学部卒業。「森崎書店の日々」で第三回ちよだ文学賞(千代田区主催)大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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akky本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
涼
73
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/06/post-db2338.html 表紙絵が何ともかわいらしくて読み始めたのですが、話は猫との暮らしというよりは、血の繋がらない兄妹の「しあわせ」でした。2023/06/24
涼
62
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/07/post-c14b96.html こういう本は、何度読んでもホッとします。今度は中身をしっかり記憶できそうです。2024/07/08
はつばあば
54
先日、本の処分をしていた時に見つけたこの前に出た旧本。2016年に読了していたがやっぱり中身は忘れていた😅。再読してkindle本で再購入しようかと悩むくらい好い本です。家族と言っても他人、親の再婚同士でくっついた兄と妹、そんな二人が寄り添って暮らす。今でいうヤングケアラー?かもしれないがこの本の時代背景は昭和だよねぇ。愛し合って結婚した夫婦でさえ波風が起り、家事炊事仕事とお互い押し付けあったりして殺伐としてしまうこともある。そう思うと種田さんの存在がいい味だしているし、不幸な二人とは言えない。是非!2024/10/15
すしな
51
064-24.親を失った血のつながらない兄弟のハートウォーミングな話の体裁ですが、妹のユカリの方は親戚がいたりして完全な孤独ではないのに対して、兄さんの陽一のこと考えると、根無し草たるそのよるべのなさに切なくなってしまいました。元野良猫の種田さんが陽一のほうに懐いていくのも同じ孤独感を感じていたからかもしれないですね。いやー陽一には心底幸せになって欲しいなと思いました。個人的な感想としては、ユカリは美人じゃないほうがノイズが少なかったような気もしました。シリーズになったりするんですかね?2024/07/08
禅
31
血の繋がりの無い兄と妹の二人暮らし。二人とも、どこかズレてる所が面白い。キャラの濃い小学生コンビやぺったんこズなど脇役たちも良かった。もっと種田さんに活躍して欲しかったな。2024/06/21