出版社内容情報
喫茶店;恋愛;谷中;おいしい;珈琲;コーヒー;八木沢;さとし;柳沢;聡;里志;谷根千;カフェ;喫茶;猫;飼い猫;修一;大学生;バイト;マスター;下町;物静か;東京;下町;南沢奈央;南沢奈緒;みなみさわなお;みなみさわ;なお
内容説明
東京・谷中の路地裏にある小さな喫茶店『純喫茶トルンカ』を舞台にした三つのあたたかな物語。決まって日曜に現れる謎の女性とアルバイト青年の恋模様、自暴自棄になった中年男性とかつての恋人の娘との短く切ない交流、マスターの娘・雫の不器用な初恋―。コーヒーの芳しい香りが静かに立ちのぼってくるようなほろ苦くてやさしい奇跡の物語。各所で反響を呼んだ傑作小説、待望の新装版。
著者等紹介
八木沢里志[ヤギサワサトシ]
1977年千葉県生まれ。日本大学芸術学部卒業。「森崎書店の日々」で第三回ちよだ文学賞(千代田区主催)大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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machi☺︎︎゛
92
東京の谷中の路地裏にあるちょっと見つけにくい喫茶店,トルンカ。そこで働く人や常連さん達の連作短編。日曜日だけ現れる謎の美女はスタッフの修一にいきなり言った。「私たち前世で恋人同士だったのです」それには2人の過去が関係する深い理由があって、、。カフェではなく純喫茶にしかない魅力と店側とお客さんとの程よい距離感。それが十分に楽しめる一冊だった。2024/04/22
ゆいまある
75
あかんかった。先日谷中を舞台にした小説が面白かったので、谷中にある喫茶店が舞台ってだけで手にしたのだが、成人女性を「女の子」と表記するところや、わざとらしい台詞回しや、キャラが好みじゃないところや(全員気持ち悪い。生理的に合わない)、リズム感が合わないところや、うーん。ザクッと流し読みして、思い直して読み直してまた流し読みに戻って読み終わった。ちょっと稚拙ではなかろうか。Kindle Unlimited2024/04/03
エドワード
68
東京、谷中銀座商店街の外れにある、昭和の香りたっぷりの純喫茶トルンカ。店にゆかりの人々に訪れる出来事を情感豊かに描く。学生バイトの修一の前に現れた、前世の恋人?雪村千夏。そんなわけない。彼女は何者?常連客の絢子の前に現れた中年男性。身体の具合が悪そうだ。彼は何者?店のマスターの娘の雫は、ある日偶然再会した、死んだ姉の恋人・荻野に惹かれていく。それって本当に恋なのかな?「再会とは、人生における一番身近な奇跡である。」絢子のつぶやきがいいね。本当に優しい人々ばかり。いつまでもこのままであって欲しい店。2022/12/01
J D
62
初読み作家さん。3編からなる純喫茶トルンカを舞台にした心に響く物語が紡がれる。雫の純粋さ好きだな。千夏のどこか浮世離れしたところも。絢子の安定した感じも良かった。ここに登場する人たちは、なんらかの傷を持っている。それを乗り越えて生きていく様は、私の心を熱くした。マスターの入れる珈琲を飲んでみたい。2022/09/25
のんちゃん
60
読メ登録以前に読了。今回は新装版で再読。東京谷中の喫茶店トルンカを中心に繰り広げられる再会の奇跡の物語。最終話のトルンカ看板娘、雫の亡き姉への心の中での語りかけには、泣いてしまった。三編収録の連作短編集だが、どの話も、読後、人間っていいなと思えるお話だ。八木沢先生の別作品、映画化もされた『森崎書店の日々』の映画出演が内藤剛さんだったので、こちらのトルンカのマスターも内藤さんのイメージで読んでしまった。『森崎書店の日々』もいつかまた再読したいと本作を再読して強く思った。温かな作品に癒されたい。2022/12/03
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