海洋底科学の基礎

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海洋底科学の基礎

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  • サイズ B5判/ページ数 416p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784320047297
  • NDC分類 452.8
  • Cコード C3044

出版社内容情報

 本書は海洋科学掘削を縦糸に,そこから派生するさまざまな科学的手法を横糸にして,研究航海の策定から,事前調査・乗船研究・陸上研究に参加し,割り振られた任務を遂行するために必要な知識,そして海洋底科学が目指す方向などについて,一冊でカバーできるように意図して編集されたそれぞれの方面の第一線で活躍する若手・中堅の研究者により執筆された,海洋底科学の現場で活用できる一冊である。
 地球に存在するプレート境界のほとんどは海洋底にある。海洋底科学の最前線では,プレート境界で生じる地震の発生とメカニズムの解明,未踏のマントルへの到達を目指した挑戦,過去の気候・環境変動の解明や,未知の地球生命の探求が試みられている。それらは科学的な挑戦であるとともに,技術的な挑戦でもある。
 本書では,海洋底で生じている諸現象の解明のために用いられている科学技術の原理や基礎,そして船上で,あるいは陸上の研究室で,どのような計測や解析が行われているかを具体的に解説した。
 本書は海洋底科学に興味をもつ研究者や学生のみならず,地球掘削科学にたずさわる研究者やエンジニア,そしてテレビなどを通じて海洋底科学の最前線で何が行われているかに興味をもつ一般の読者にもひろく役立つことであろう。

1 はじめに
1.1 海洋底調査の歴史とプレートテクトニクス
1.2 ライザー掘削船「ちきゅう」とIODPの未来
1.3 海洋底調査の計画と進め方
1.4 海洋底調査の実際
1.5 海洋底調査のサポート体制

2 海底地形
2.1 海底地形探査
2.2 データプロセッシング
2.3 既存データの利用

トピック 位置測定・測地系

3 地球物理学探査で地層と海洋地殻を理解する
3.1 反射法地震探査
3.2 屈折法・広角反射法地震波探査
3.3 重力探査
3.4 地磁気探査

4 海洋底試料の採取
4.1 潜航調査と試料採取
4.2 海底表層堆積物の採取とその処理
4.3 ドレッジによる海底表層の岩石試料採取
4.4 海底掘削

トピック 科学掘削における泥水検層の利用

5 船上での記載と計測の流れ
5.1 コア試料の回収とコア番号の付け方
5.2 船上コアフロー
5.3 キャットウォークで
5.4 実験室で
5.5 IODP標準計測
5.6 船上における掘削コアの対比:合成記録の作成
5.7 記載情報の統合
5.8 コア・孔内計測・地震波情報統合

トピック 掘削情報科学

6 海底堆積物・堆積岩の記載
6.1 海底堆積作用と海底堆積物・堆積岩
6.2 海底堆積物試料の肉眼記載
6.3 海底堆積物・堆積岩の基本的分類
6.4 粒状堆積物の分類と命名法
6.5 珪質砕屑性堆積物
6.6 テフラと火砕岩
6.7 遠洋性堆積物・堆積岩
6.8 浅海性炭酸塩堆積物・堆積岩
6.9 化学的堆積物
6.10 スミアスライドの記載

トピック ガスハイドレート
トピック 含水泥質堆積物の包埋法と薄片・走査電子顕微鏡試料作成

7 海洋底火成岩の記載
7.1 海洋底火成岩の分類と岩体区分
7.2 海底火山岩
7.3 海底深成岩類
7.4 超苦鉄質岩
7.5 海洋底変成作用
7.6 海洋性島弧の変成岩

8 海洋底試料の構造記載
8.1 構造記載と方位データの取扱い
8.2 海洋底火成岩の構造
8.3 かんらん岩の構造の記載
8.4 活動的縁辺部で見られる堆積物の変形構造
8.5 断層岩の観察と記載

9 非破壊計測
9.1 非破壊計測について
9.2 画像撮影・計測
9.3 X-CTによる内部構造解析
9.4 自然ガンマ線強度とガンマ線透密度
9.5 帯磁率と残留磁化
9.6 弾性波速度
9.7 熱伝導率
9.8 電気比抵抗
9.9 分光反射率測定
9.10 非破壊蛍光X線スキャン

10 個別計測
10.1 個別計測について
10.2 有機地球化学分析
10.3 微生物研究法
10.4 間隙水の採取と分析
10.5 間隙率・含水比・密度
10.6 粒度と間隙径
10.7 微化石分析
10.8 古地磁気と岩石磁気
10.9 無機化学分析
10.10 海底試料のアルゴン?アルゴン(40Ar-39Ar)年代測定
10.11 圧密・強度・浸透率
10.12 高圧下での物性
10.13 ビトリナイト反射率による堆積岩被熱温度の推定

トピック ビトリナイト反射率測定装置の制作
トピック 海洋地殻斑れい岩の形成年代を決定する

11 孔内計測
11.1 はじめに
11.2 孔径測定
11.3 孔壁イメージング
11.4 磁気検層
11.5 密度・間隙率検層
11.6 弾性波速度(音波検層)
11.7 比抵抗検層
11.8 地球化学検層
11.9 孔井内温度

トピック 原位置応力計測

12 過去の気候変動を明らかにする
12.1 はじめに
12.2 IODP の初期科学目標
12.3 海洋研究における過去の気候変動に関する研究の動向
12.4 我が国が対象となる地域および研究課題

トピック 古地磁気強度変動を用いた高解像度年代層序

13 地下生物圏と地殻内物質循環
13.1 地下に拡がる生物圏
13.2 地下生物圏の住人
13.3 地下生物圏研究
13.4 2007年以降の地下圏生物研究の進歩と今後の見通し

14 付加体と地震発生帯掘削
14.1 はじめに
14.2 付加体・沈み込み帯をめぐる基本的未解決問題
14.3 おわりに―歴史を踏み越えて

トピック 地震発生帯掘削の成果

15 海嶺と大洋底
15.1 はじめに
15.2 海嶺のさまざまな特徴の拡大速度依存性
15.3 海嶺における火成活動
15.4 海洋底かんらん岩と海洋コアコンプレックス
15.5 海底熱水系
15.6 海洋地殻深度掘削とモホール計画

16 固体地球のサイクルと表層との相互作用
16.1 マグマ活動の地球進化における役割
16.2 海洋島弧における大陸地殻の形成
16.3 巨大マントル上昇流と地球システム変動

トピック プチスポット

索引

あとがき

執筆者一覧

日本地質学会「海洋底科学の基礎」編集委員会[ニホンチシツガッカイカイヨウテイカガクノキソヘンシュウイインカイ]

目次

海底地形
地球物理学探査で地層と海洋地殻を理解する
海洋底試料の採取
船上での記載と計測の流れ
海底堆積物・堆積岩の記載
海洋底火成岩の記載
海洋底試料の構造記載
非破壊計測
個別計測
孔内計測
過去の気候変動を明らかにする
地下生物圏と地殻内物質循環
付加体と地震発生帯掘削
海嶺と大洋底:固体地球のサイクルと表層との相互作用