出版社内容情報
神奈川県警みなとみらい署刑事組織犯罪対策課暴力団対策係係長「ハマの用心棒」こと諸橋のもとを県警本部監察官の笹本が訪ねてきた。県警本部長が諸橋、そして相棒の城島との面会を希望しているという。横浜・山手の廃屋で、中国人の遺体が発見された。被害者は中華街で一財産を築いたが、三年前から消息不明だった。事件の背後に暴力団関与の疑いがあると判断した本部長の要請で、所轄外ながら捜査に加わることになった諸橋と城島だが――。
内容説明
神奈川県警みなとみらい署暴対係係長・諸橋夏男。人呼んで「ハマの用心棒」を監察官の笹本が訪ねてきた。県警本部長が諸橋と相棒の城島に直々に会いたいという。横浜山手の廃屋で発見された中国人の遺体は、三年前に消息を断った中華街の資産家らしい。事件は暴力団の関与が疑われる。本部長の用件は、所轄外への捜査協力要請だった。諸橋ら捜査員たちの活躍を描く大人気シリーズ最新刊!
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年「怪物が街にやってくる」で第4回問題小説新人賞を受賞。東芝EMI勤務を経て、82年に専業作家となる。2006年『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞受賞。08年『果断 隠蔽捜査2』で第61回日本推理作家協会賞、第21回山本周五郎賞をダブル受賞。17年「隠蔽捜査」シリーズで第2回吉川英治文庫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
73
今野さんにこのようなシリーズがあることを初めて知りました。5作目なのですね。今回は中国人富豪の詩に関しての事件で中華街などが関連します。最近読みなおしている大沢さんの狩人シリーズの新宿警察署の刑事に似ています。しかしながら相棒がいてかなり面白いキャラクターです。そのうちに今野さんの隠蔽捜査シリーズの主人公(神奈川県警刑事部長)が出てきそうな感じもします。2021/12/11
papako
56
横浜山の手で発見された白骨死体。関西からのヤクザ、諸橋や城島が特命を受けて捜査に加わった。笹本もすっかり毒されて?仲間入り。これはいよいよ隠蔽捜査とのコラボに期待するしか無いですよね。楽しみ!2022/07/26
金吾
26
○諸橋・城島コンビとともに出ずっぱりの笹本監察官の味がよく出ています。メインのはずの捜査1課があまり活躍しなかったように感じますが、全体としては良い感じで話が進んでおり面白かったです。2025/02/12
Walhalla
25
横浜みなとみらい署シリーズの5作目になります。今回は、不動産詐欺と殺人事件を巡り、マル暴担当の諸橋・城島刑事コンビを含め、捜査一課・二課が協力体制を敷きますが、立場うんぬんではなく、それぞれの強みを活かし尊重することで、いい捜査が出来ましたね。『迷わずに歩いて行くためには道しるべが必要だろう』。本部長の粋な計らいや、物分かりの良いキャリアの二課長など、魅力ある登場人物も多かったです。また、前巻までに徐々に存在感をアップさせていた笹本監察官ですが、もう、このシリーズのメイン人物のひとりになりましたね。2023/12/07
たーさん
19
今野さん版の「あぶない刑事」だと思っている「ハマの用心棒」シリーズ。でも解説を読んだら海外ドラマ「刑事ナッシュ・ブリッジス」が元ネタだったんですね。ブリッジスだから諸橋ね!みなとみらい署のマル暴刑事、諸橋警部と城島警部補が土地の売り買いに関わる詐欺師の地面師が関わる事件に挑むストーリー。暴力団を憎み徹底的に叩きのめすハマの用心棒。今回は監察官の笹本警視も加わり三人トリオで捜査するのですが警視の監察官が捜査本部で捜査するの?と突っ込み所もありますが諸橋班の活躍が光るストーリーでした。2021/12/15