出版社内容情報
儲かる方法、ここにあります。でも決して真似はしないでください(笑)。清水義範が贈る、一攫千金の犯罪小説!
内容説明
人間だもの、やっぱり、お金は欲しいんです―。東隆文、二十八歳、宣伝プロダクション勤務。高級ブランドに身を包み、ガールフレンドもよりどりみどり。宣伝マンらしい華やかな暮らしをエンジョイしている―ように見えるが実は火の車。何とかやり過ごしていたが、ついに追い詰められた隆文は一計を案じる…(「東隆文の窃盗 8,600,000」)。抱腹絶倒、お金にまつわる八つの人間模様。
著者等紹介
清水義範[シミズヨシノリ]
1947年愛知県生まれ。愛知教育大学教育学部国語学科卒業。1981年『昭和御前試合』でデビュー。1986年『蕎麦ときしめん』が話題となり、独自のパスティーシュ文学を確立する。1988年『国語入試問題必勝法』で第9回吉川英治文学新人賞を受賞。2009年、名古屋文化の神髄紹介とユーモアあふれる作風により第62回中日文化賞受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
12
2007年1月徳間文庫刊。2021年9月徳間文庫新装版化。東隆文の窃盗8,600,000、的場大悟の無限連鎖講6,700、重松衣子の万引き3,480、桜田ナオの援助交際50,000、ミスターXの誘拐2,800,000、轟政嗣の借金5,460,000、森本鉄太のおれおれ詐欺10,000、東隆文の強盗10,400,000、の8つのお金に対する様々な考え方を待った人達の短編。イヤな話ばかりで、楽しくないし面白くなかった。東隆文〜が、最終と最後にあって救いがあるかと思ったが、何もなかった。2021/11/23
Asaya
2
以前貪るように読んでいた氏の小説。たまたま書店で読んでいなかった本書を見つけたので久しぶりに購読。お金にまつわる犯罪小説と銘打っているが、実際はお金に振り回される市井の人々の悲喜こもごもな話。氏の軽妙で読みやすい文体は安心感がある。しかも、内容によって地の文も文体が変えているのは流石パスティーシュの名手と言われるだけのことはある。短編集だが「ミスターXの誘拐」がオチもしっかりあって一番面白かったかな。まだ読んでいない本があるらしいので、もう一回追いかけたいなと思った。2022/08/15
Moom
1
こんな簡単に儲かるのか…。 まじめにコツコツ貯めているのが悲しくなる。 でも、そんなことしてたらろくな事にならない、と最後はどんでん返しを期待していたが、何もなくてモヤモヤするー(笑)2022/02/21