出版社内容情報
わたしの渇きを、『いいね』で癒やして…。エロティック・サスペンスの鬼才、大石圭の手による、話題の映画の小説版!
内容説明
青山のアパレルショップ店長、真知子。どこか満たされない日々のある夜、部下の何気ない言葉がきっかけで下着姿の写真を自撮りし、Twitterの裏アカウントにUPしてみた。すると『いいね』の嵐が。実世界では得られぬ好反応に陶酔を覚えた真知子の投稿は過激さを増し、やがてフォロワーの男性と会うことにした。「ゆーと」と名乗るその若者に、自分と同じ心の渇きを見出した真知子は…。
著者等紹介
大石圭[オオイシケイ]
1961年、東京都生まれ。法政大学文学部卒業。93年、『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文藝賞佳作を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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yomineko@猫と共に生きる
60
普通の女性が裏アカウントを作って裸の写真をUP。それに対する「いいね!」が増えるにつれ、サイトで知り合った男性達と関係を持ってしまうがそれが後々とんでもない事に。大石 圭さんって男性だったんですね!ずっと女性だと思っていました!2021/02/20
キンモクセイ
58
「渇いている。わたしはいつも渇いている。」青山のセレクトショップに勤務する真知子。バイヤーとして活躍していた頃は毎日充実し満たされていた。今ではやる気もなく仕方なしにSNSで新作をアップしている。SNSは馬鹿馬鹿しいと思っていたのに..顔を完全に隠しギリギリのところでシャッターを押す。『いいね』が増える度「見られている。求められている。私は必要とされているのだ」『いいね』を増やすためなら、もっと凄いことをしてもいいと思う。のめり込んでいく裏アカに。渇きを癒したい。満たされるなら何でもする。より一層過激に。2020/07/30
おいしゃん
32
ツッコミどころはたくさんあり、後半の展開もその犯人も、だいぶ早くから勘付くが、それにしてもSNSの恐ろしさは十分伝わってくる。2020/08/08
MINA
19
久々に大石圭。図書館にはほぼ置かれないしで、比較的新刊出る度追っかけてるな。「元気なんか出さなくていいよ。頑張らなくてもいい。でも……あしたもあさっても生きるんだよ。」SNSなんて嘘偽りの自己顕示欲まみれだ、と軽蔑しきってた真知子があまりにも仕事でボロボロになりついに裏アカウントにて賞賛される沼にハマり…という話。ラストの展開にどこか違和感覚えるも、映画ノベライズということを知り納得。ゆーとの抱える圧倒的な虚無感と徒労感はよくわかるからこそ、彼のこれからはまさしく永遠に続く地獄なのかと懸念してしまう。2020/08/26
キムチ猫屋
10
読み始めて、これは好みじゃ無いなと思い、早々にナナメ読み。承認欲求が膨らみ過ぎて、ドツボにハマり、抜けられなくなる感じ。イマイチ。ごめん。2022/09/18