出版社内容情報
土地や家屋敷を持ち主の知らぬ間に騙し取る悪い奴らが江戸に跋扈。凄腕剣客・柏木宗十郎が悪徳詐欺師たちを追いつめる!
内容説明
霊岸島浜町の大家の寡婦りつが旅から帰ってくると、家屋敷や他の不動産まで、まるまるそっくり他人のものになっていた。権利書「沽券状」を偽造して、持ち主が知らぬ間に家屋敷を売りさばく詐欺があまた横行しているのだ。事態を重く見た町年寄たちは、凄腕剣客・柏木宗十郎に探索を命じた…。欲のためには人殺しもいとわぬ外道どもを懲らしめる、時代剣戟書下し長篇第五弾。
著者等紹介
稲葉稔[イナバミノル]
1955年熊本県生まれ。脚本家・放送作家などを経て、’94年に作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
94
新・問答無用「沽券状」5巻。死罪を言い渡された佐久間音次郎、柏木宗十郎と名を変え、吉蔵さんと息も合い詐欺事件を解決しましたね、楽しく読み終えました。2017/12/11
田中峰和
3
書き下ろし文庫なので期待薄だったが面白かった。江戸時代の捕物には取り上げにくかった地味な詐欺事件をうまく処理している。本作での犯罪は沽券状詐欺。土地や家屋の売買に際し、売主から買主に与えられるのが沽券状。江戸時代とはいえ、売買には厳重な手続きが必要だが、システムの弱点を突いたような詐欺師一味の策略。土地・家屋の持ち主が知らぬ間に売買を成立させてしまう。詐欺手法はよく練られており、読みどころ満載である。地道な探索だけではなく、妻の危機を救ったりして、アクションも盛りだくさん。通勤電車で読むには最適の本だ。2017/11/15
ひさか
3
2017年8月徳間時代小説文庫刊。書下ろし。シリーズ5作目。地味な探索と事件解決の話ですが、ハラハラドキドキもあって、面白いです。2017/11/14
犀門
1
#191★★★☆☆2017/10/27