徳間文庫<br> 下手に居丈高

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徳間文庫
下手に居丈高

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  • サイズ 文庫判/ページ数 221p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784198942236
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

異色の芥川賞作家の知られざる素顔が明らかに。当代一の無頼作家が世にはびこる欺瞞を喝破する痛快エッセイ集!世の不徳義を斬り、返す刀でみずからの恥部をえぐる。この静かで激しい無頼の流儀――。煙草とアルコールをかたわらに、時代遅れな“私小説”の道を突き進む孤独な日々は、ひとつの意志と覚悟に満ちている。したてに「落伍者」を自認する、当代きっての無頼派作家は現世の隙間になにを眺め、感じ、書いているのか。軽妙な語り口でつづられる「週刊アサヒ芸能」連載の傑作エッセイ集。

西村賢太[ニシムラケンタ]
1967年東京都江戸川区出身。中学卒業後、港湾荷役や警備員などの肉体労働で生計を立てつつ、神田神保町の古本屋に通い、戦後の探偵小説の初版本などを蒐集。田中英光の生涯を知って私小説に傾倒。2003年より小説を書き始め、04年『煉瓦』に発表した「けがれなき酒のへど」が『文學界』12月号に転載、同誌の下半期同人雑誌優秀作に選出される。07年『暗渠の宿』で野間文芸新人賞受賞。10年「苦役列車」で芥川賞受賞。著書に『どうで死ぬ身の一踊り』『暗渠の宿』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『廃疾かかえて』『随筆集一私小説書きの弁』『人もいない春』『苦役列車』『寒灯・腐泥の果実』『西村賢太対話集』『小説にすがりつきたい夜もある』『一私小説書きの日乗』『棺に跨がる』『形影相弔・歪んだ忌日』『随筆集一私小説書きの独語』『?(やまいだれ)の歌』『無銭横町』『痴者の食卓』『東京者がたり』『一私小説書きの日乗遥道の章』『蠕動で渉れ、汚泥の川を』『芝公園六角堂跡』など多数。また、新潮文庫版『根津権現裏』『藤澤清造短篇集』、角川文庫版『田中英光傑作選オリンポスの果実/さようなら他』を編集、校訂、解題。

内容説明

世の不徳義を斬り、返す刀でみずからの恥部をえぐる。この静かで激しい無頼の流儀―。煙草とアルコールをかたわらに、時代遅れな“私小説”の道を突き進む孤独な日々は、ひとつの意思と覚悟に満ちている。したてに「落伍者」を自認する、当代きっての無頼派作家は現世の隙間になにを眺め、感じ、書いているのか。軽妙な語り口でつづられる「週刊アサヒ芸能」連載の傑作エッセイ集。

目次

下手で来たり
虚名
痛風
不解な“お濠ランナー”
敬する小説家・石原慎太郎氏
中卒者の抗議
根がロマンチストにできてる故に
芥川賞受賞の最大の得
愛飲の酒
ビートたけし氏〔ほか〕

著者等紹介

西村賢太[ニシムラケンタ]
1967年7月東京都生まれ。中卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メタボン

31
☆☆☆★ 昼夜逆転の日常、尿瓶がわりのペットボトル、夏冬のエアコン駆使、インターネットに見向きもせず執筆はあくまでも手書きしかも下書きはノートに清書は原稿用紙。もうこんな私小説作家は表れてこないのだろうな、とちょっとした感慨に浸った。2022/05/17

澤水月

15
アサ芸の連載。還暦まで絶対生きていない、「小説家の創作寿命など十年が限度」、山田花子に想いを馳せたり不健康さ綴り死を見透かしている風合いも。没後、本の雑誌担当記者座談で純文学文芸誌の数人は酷い目に遭わされている中、アサ芸・崔氏には心を開き目だった。現代の大衆雑誌の頂にふさわしく1章3pと短く1年半芸能関係の話や番組降板の話など興味引くように書く、凄い真面目さ。内田百閒、村崎百郎ら想起、自分第一主義・癇癪・下品と純粋が入り混じる。本書内記述とは逆に死後も、5年10年後も読まれていくと思う(kindleあり)2023/01/27

naotan

15
『苦役列車』しか読んでないけど、他の本にも興味がわいた。彼もまた正直な人だなあと思う。2019/11/08

ぽち

14
一回原稿用紙3枚程度の週刊連載エッセイを初回から最終回まで。 既読者には周知の内容のキリトリまとめのようでこれは小遣い銭稼ぎかと思ったけど、まとめて読むとドライブ感が生まれてくる。改めてみると各回の濃度構成バランスなど統一されていてやはりどうにも文筆のプロの技。 御多分に漏れずこの書も絶版であるけど大型新古書店にて安くで入手。2022/08/22

やまかぶ

13
エッセイ集。表紙を飾る作者の若かりし写真が、いかにも常時臨戦態勢らしく見え、あからさまに近寄りたくない。テレビで見る分には人が良さそうに見える瞬間もあるのだが、この作品内でも本人が語るよう、実際には相当面倒くさい人なのだと思う。出自や遍歴からして想像は出来るが。今、この時代に何故こんな小説家が? と常々思う。世の風潮にほだされながら文学を語る人に(あなたって本物なの?)と穿った見方をしてしまう中、この人は生き様自体が文学作品足り得てしまっていて、時折こうして作品に触れたくなる魅力がある。2017/05/02

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