出版社内容情報
《闇狩り師》九十九乱蔵の原型キャラともいわれる、若き王子アーモンの物語。インド版“陰陽師”の活躍を描く!世の中には、わざわざ飢えた魔の顎へ首を突っ込みたがるような輩がいるのでございますよ。我が殿アーモンさまもそのおひとりでしてな。虎が人喰いをしたと聴けば、ふらりとそこへお出かけになったり。今回は人語を解する狼の話に興味をもたれ、シヴァ神が舞い降りるというムリカンダ山へ出掛けたのでございます。そこは月の種族が棲む地だと人は怯えているのですが……。九十九乱蔵の原型キャラ、アーモンの活躍を描く、古代インド怪異譚!
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年神奈川県生まれ。東海大卒。77年「カエルの死」でデビュー。『キマイラ』『闇狩り師』『サイコダイバー』『陰陽師』などの人気シリーズを持つ。『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞。『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞。『大江戸釣客伝』で泉鏡花文学賞、吉川英治文学賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miroku
23
かつて読んだ作品ばかりだが、まとめて読むと趣が違う♪2018/06/15
Porco
12
神代インドの小国の王子アーモンとお付きのバラモンの爺様による珍道中。このアーモンが宮下あきらや本宮ひろ志作品に出てきそうな巨大な体躯と気風のいい精神性と理知を兼ね備えた好漢でバイオレンスあり神秘性ありと夢枕獏のいいとこどりの作風だ。これが中途半端というわけでもなくただただ良い。 アーモンにバイオレンス描写ということでずっと永井豪の画で想像してたけどとてもしっくりくる。2023/06/18
ジョイフル
6
インドが舞台でマッチョの豪快さあり、あっさり人が死ぬバイオレンスあり、エロスあり、伝奇要素あり。 いつ書かれたんだろう? 全盛期の面白さな気がする。2019/06/27
りんふぁ
6
多分読んだことあるような・・・wなんか知ってるかも~と思いながらもグイグイ読んでしまいました。アーモンなんか可愛い♪2017/01/19
かず1号
5
昔のインドの小国のマッチョな王子がすることがなく側近の呪術師の爺さんと二人で旅に出ていろんな妖に出会い活躍する短編集。 どこか闇狩り師九十九乱蔵を思わせるある意味痛快でちょっとグロテスクな冒険譚。2022/12/29