徳間文庫
孤鷹の天〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 470p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784198937416
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

本年度新田次郎文学賞を受賞した歴史小説の俊英が、国を憂う奈良時代の若者を描いたデビュー作。第17回中山義秀文学賞受賞作。

時は天平宝宇年間。藤原清河の家に仕える高向斐麻呂は14歳で大学寮に入寮した。ひそかに恋心を抱いていた清河の娘・広子のために、唐に渡った清河を迎えに行きたいという思いからだった。大学寮で学ぶのは儒学の基本理念である五常五倫。若者たちは互いに切磋琢磨しながら、将来は己が国を支えてゆくという希望を胸に抱いていた。だがそんな純粋な気持ちを裏切るかのように、政治の流れはうねりを増してゆく。第17回中山義秀文学賞受賞作品。

【著者紹介】
1977年京都府生まれ。同志社大学文学部文化史学専攻卒、同大学院修士過程修了。2011年、小説デビューとなる『孤鷹の天』で第17回中山義秀文学賞受賞受賞。13年『満つる月の如し』で第32回新田次郎文学賞受賞。他に『日輪の賦』等。

内容説明

藤原清河の家に仕える高向斐麻呂は、唐に渡ったまま帰国できぬ父を心配する娘・広子のために唐に渡ると決め、大学寮に入学した。儒学の理念に基づき、国の行く末に希望を抱く若者たち。奴隷の赤土に懇願され、秘かに学問を教えながら友情を育む斐麻呂。そんな彼らの純粋な気持ちとは裏腹に、時代は大きく動き始める。デビュー作にして中山義秀文学賞を最年少受賞した傑作、待望の文庫化。

著者等紹介

澤田瞳子[サワダトウコ]
1977年京都府生まれ。同志社大学文学部文化史学専攻卒業、同大学院博士前期課程修了。専門は奈良仏教史。2011年、初の小説『孤鷹の天』(徳間書店)で第17回中山義秀文学賞を最年少で受賞。13年『満つる月の如し 仏師・定朝』(徳間書店)で、本屋が選ぶ時代小説大賞2012(「オール讀物」誌)ならびに第32回新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

のぶ

74
時は平城京の時代の奈良。主人公は斐麻呂。舞台は当時の大学の大学寮。まだ上巻を読む限りだが、この大学寮に暮らす学生は皆エリートばかりで将来の官僚候補。そこでの生活が、学生間の友情や対立などを中心に描かれる。登場人物は皆活き活きとしていて、並行して当時の政局の変化や、朝廷の様子なども垣間見ることができる。国の将来を背負うべき学生が、時代に翻弄されながら、この先どうなるのかというところで上巻は終わり。感想は下巻で。2017/12/02

がらくたどん

48
大好きな奈良もの。聖武帝730年代の天然痘大流行を描いた『火定』と本作を繋ぐ『梧桐に眠る』が上梓されたのでせっかくなので再読。遣唐使として渡唐したまま帰還できない父清河を待つお転婆娘広子に仕える純朴少年斐麻呂は大好きなお嬢様のために自分も遣唐使の随員となり清河を迎えに行きたい!餞別の硯を胸に大学寮での厳しい暮らしに邁進するが。『火定』の舞台から2~30年後の律令制を支える儒教と人心の不安を慰撫する仏教という二つの精神的支柱に揺れる奈良を舞台に若者たちの「君たちはどう生きるか」を描く波乱万丈青春大河ロマン。2025/09/13

kawa

32
奈良時代中期、淳仁天皇と孝謙上皇の対立に翻弄される高級官僚養成所の大学寮の若者達が主人公。上巻は天皇側の藤原仲麻呂の乱失敗の辺りまで。個人的にはやや不案内な時代、様々な関連本を参照する中で時代背景を掴むと俄然面白くなる。政治をコントロールする哲学は儒教か仏教かその争いも新たな知見で興味深い。2025/08/20

take5

31
著者のデビュー作で、奈良時代の主に平城京が舞台の力作&大作です(デビュー作なので時間をかけたようで、全体が非常に巧みに構成されてます)。前半は主人公の高向斐麻呂(たかむくのいまろ)をはじめ大学寮で儒学などを学ぶ若者たち(学生はほとんどが架空の人物。他に歴史上の人物も多数登場)の、かなり熱い!青春群像小説という感じなんですが、阿倍(孝謙)上皇・道鏡と、大炊王(淳仁)・恵美押勝(藤原仲麻呂)との対立(理念的には、仏法による統治と儒による統治との対立))に飲み込まれていき、後半はかなりハードな展開になります。⇒2021/09/11

hiyu

9
不思議とこの方の文章を読むと、イメージが湧きやすいばかりか、当時の時代背景にぞっとするような感覚に包まされる。生と死が生々しく密着しているという感じだろうか。その中で不遇をかこつ斐磨呂。赤土にも自身の思いを投影し、その青さ、未熟さは否めないが、大学寮での研鑽や否が応でも直面せざるを得ない政局で果たしてどう成長、結末を迎えていくのか。2018/03/24

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