内容説明
夫の死とともにちあきなおみが表舞台を去って20年、レコード大賞を受賞した「喝采」の発表から40年となる2012年、今なお復活が希求される伝説の歌姫はどんな生き様を経てきたのか、今どこでどうしているのか―。船村徹、中村泰士、吉田旺、美川憲一、こまどり姉妹、友川かずき、杉本眞人らの証言からちあきの人間像に肉迫するドキュメント。
目次
序章 黄昏のビギン
第1章 私はこうして生きてきました
第2章 雨に濡れた慕情
第3章 喝采
第4章 円舞曲
第5章 矢切の渡し
第6章 紅い花
第7章 伝わりますか
著者等紹介
石田伸也[イシダシンヤ]
1961年、熊本県生まれ。日本ジャーナリスト専門学校卒。写真誌記者を経て、週刊アサヒ芸能編集部に在籍。主に音楽・映画・演芸の芸能部門を担当。89年より23年にわたり若手芸人発掘イベントも手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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国士舘大学そっくりおじさん・寺
94
夢中で読了。面白かった。読了後思わずCDを借りる予約をしてしまった。「ちあきなおみ」という芸名がまさか坂本龍馬から取られたとは知らなかった(龍馬の諱・直柔から)。消極的な人となりに見合わぬ物凄い芸の力を持った女性の数奇な人生。1992年9月11日、最愛の夫の死から休業状態のちあきなおみ。残念ながら現在の生活は不明である。世間や芸能界からの圧倒的な復活希望に目もくれぬまま23年が経った。現在68歳。どうしているのやら。写真も多く、良い文庫本だが、文庫の為の後書きが欲しかった。その後も知りたいのだ。2015/11/01
GAKU
29
美空ひばりが認めた唯一の歌手と言われている、芸能の表舞台から消えた歌姫・ちあきなおみ。その人物像を、近しい作曲家、作詞家、歌手、プロデューサー、俳優、女優などから徹底的に聞き込み、ちあきの真実、そして現在の姿に迫るノンフィクション。あらためて偉大な歌手だと実感。「喝采」位しか知らないという方には、是非彼女のCDを一度聴いていただきたい。圧倒的な歌唱力と、表現力にきっと感心されると思います。そして多少なりとも、ちあきなおみという歌手に興味を持たれたら、是非こちらも読んでいただけたらと思いました。2015/11/07
ともたか
10
早速、全曲集を買おうと思う。そして会いたいと。 あの「黄昏のビギン」は耳に残っている。 かって彼女が歩いた 広尾 にも行こうと思う。2017/10/05
りい
6
ただただ「ちあきなおみに会いたい」(公の場に出て歌ってほしい)という話なんだけれど、読んでいる最中も読み終わった後もなんともいえない感情になった。私が幼い頃よくテレビで見ていた歌手、そして大きくなってからはCMやバラエティ?やドラマでよく見る個性的な要素をもった歌手、そんなイメージだったけれど、この本で彼女を知れば知るほどその魅力に取りつかれた。ちあきなおみさんに私も会いたい。2012/07/31
midnightbluesky
5
隠遁後にファンになった人間は多いが、リアルタイム時にはなかなか時流に乗りにくかった曲が今猛烈に受け入れられているということは、ちあきなおみという人は早すぎた人だったのかも知れない。かすかではあるが現在の様子も書かれている。この人も原節子化してしまうのか・・・。2012/06/17