内容説明
大坂東町奉行所定町廻り同心・花村左京が見込んだ男、人呼んで花街の時蔵。端正な容貌で義侠心に富み、新町の廓で世話人として腕を振るっていた。十手捕縄を預かっての「悪所通い」は時蔵の日課だ。花街へ、芝居町へと出張る日々、袋物屋の若後家が殺された。長襦袢一枚で豊かな身体をさらけ出した死体の白い首には真紅の細紐が二重に巻きついていた…。連作短篇集。
大坂東町奉行所定町廻り同心・花村左京が見込んだ男、人呼んで花街の時蔵。端正な容貌で義侠心に富み、新町の廓で世話人として腕を振るっていた。十手捕縄を預かっての「悪所通い」は時蔵の日課だ。花街へ、芝居町へと出張る日々、袋物屋の若後家が殺された。長襦袢一枚で豊かな身体をさらけ出した死体の白い首には真紅の細紐が二重に巻きついていた…。連作短篇集。