内容説明
酒呑童子伝説の残る大江山がある過疎の町で生まれた青木雄二。何度も職業でしくじったが、くじけずにこれたのも大江山のたくましい血がながれているから。クラスのホームルームで「人の死」のテーマで、だれかが「クラスに葬儀屋の息子がいたら、人は死なんかったら因る」と言い出したことでシーンとなり、資本主義という言葉を知った。パチモンとホンモノを見分ける人生の書。
目次
第1章 小学生で「資本主義の矛盾」?
第2章 生きる自信をつけてくれたおやじとおふくろ
第3章 「勉強」はきらい野球大好き
第4章 気にいらんのや学歴社会が
第5章 自分のやりたい仕事は…?
第6章 『ナニワ金融道』誕生
第7章 マルクスとドストエフスキー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobody
13
青木雄二の本も98年段階では関西弁ではなく調子が出ない。「この仕事に疑問をもつということは、我々が思っている社会の秩序とかいうような観念を、根本的に変えなければならないのじゃあないのか」。処女作『屋台』のセリフだが、この時点ではまだ唯物論を知らなかったという。それを受けて「そんなことよりもっと精一杯、もっとはげしく生きてみたい」と。「そんなことより」が気になる。田舎で役場に勤めるが「こんな所で無事定年退職まで勤めあげたとしても、わが人生に一体何が残るというのだ」と大阪へ出て水商売、ここでも煩悶はやまない。2019/03/26
うりぼう
1
荒川さんに貰う。人生いたるところに青山あり。2004/03/01