内容説明
忘れもしない1987年11月29日、大韓航空機858便はアンダマン海上空で空中爆発し、115人の生命が奪われた。このテロ工作の実行犯として世界を騒がせた金賢姫。本書は朝鮮日報社の一流ジャーナリスト趙甲済が彼女の徹底した単独インタビューを行い、事件の真相に初めて迫ったドキュメントである。北朝鮮秘密工作員の実態、日本人拉致女性教育係の真相を明かす。
目次
第1部 金賢姫は告白する1500日間の証言を初公開(テロリストの誕生;KALをやれ!;服毒・訊問・自白 ほか)
第2部 テロリストへの道―“金日成王朝”の工作員教育(金日成主体王朝の本質;自爆精神の実践;北朝鮮をあまりにも知らない ほか)
第3部 秘密工作員たちの昼と夜―拉致・偽装・浸透・自爆(「工作員」はこうしてつくられる;声なき戦争)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こうきち
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30年くらい前の本です。重要なポイントはここかな。 ≪「南北が統一されればどのような問題が起こると思うか」という質問に全氏はこう答えた。 「思想の差異による葛藤は問題にならないでしょう。~略~しかし南の人びとの資本主義が北に拡散されることから、問題が起こります。正直で愚直なほど金儲けに疎い北朝鮮の人びとは、韓国の人びとにたやすく利用されるでしょう。遅ればせながら『あっ、われわれは騙された』と。北の人たちが怒りだすようにでもなれば、南北間の感情の溝が深まっていくのではないかと懸念されます」(P231)≫2019/05/05